著:小池 滋

 

1996年7月23日 初版第1刷発行

NTT出版株式会社発行

東大阪市図書館より貸出

 

イギリスの鉄道についての本です。

同じ著者の「英国鉄道物語」は

主に鉄道の歴史と文学との関連についての本ですが、

 

 

 

 

本書は執筆された当時のイギリスの

鉄道そのものについての本です。

 

最初はロンドン近郊の駅と電車の説明があります。

各駅の路線などを解説しています。 

文学絡みのエピソードも紹介されています。

 

次はスコットランド、ウェールズ、アイルランドの

鉄道の説明です。

私はアイルランドに行ったことがありませんので

路線を通してアイルランドの地理に触れたのが

勉強になりました。

 

それから保存鉄道の話に移ります。

保存鉄道は私はイギリスの鉄道文化の

最も特徴的な点だと思います。

廃線になった鉄道を有志が買い取り、

自分たちで電車を運行させる

イギリスの鉄オタの情熱には敬服します。

欧州鉄道の旅という番組のイギリス編でも

保存鉄道はよく特集されていました。

 

そしてフランスのパリからスペインのピレネーを

著者が鉄道旅行した時の見聞録です。

ヨーロッパ大陸の鉄道に言及することで

イギリスとの対比をしています。

 

最後は電車の構造や仕組みについての

主に日本とイギリスの比較です。

コンパーメント構造の客車における

乗客の心理などの話が面白いです。

 

鉄道ファンやイギリス旅行が好きな方にお勧めの本です。

まえがきにもありますが、

情報は当時のもので現在とは異なっていますが、

著者の鉄道愛がよく伝わる本です。

 

 

 

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