イギリス客船 RMSモーリタニア (1918年時) 1:400ペーパークラフト | ladder-23のペーパークラフトとか日記

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RMS Mauretania(JSC021)

イギリス客船 RMS モーリタニア (1918年時点)

1:400 スケール ペーパークラフト(JSC社)

 

11月の初めより製作していたモーリタニア号、これにて完成です

今年は仕事の関係で模型製作時間が減って余り工数の掛かる船は作れていなかったのですが

年の最後にボリュームのあるアイテムを作ることが出来ました

カテゴリーとしては本格的なキットを作るのは初めてとなる客船

20世紀初頭のイギリスを代表した豪華客船です

 

今回は客船と言ってもだ一次世界大戦中にイギリス軍に徴用された時の姿の為

特徴的なダズル迷彩が施された状態で作成しました

 

 

キット自体は就航時の客船の姿、イギリス軍徴用時初期の客船塗装のままの仮装巡洋艦

病院船として利用されていたときの状態、そして今回作成の兵員輸送船として利用された時の

迷彩状態と4種類の使用年代から選んで作るコンパチモデル

 

特に船体塗装ごとの外装部品がまるっと余るのでなかなか余剰部品が多いキットです

製作前に取り込んでいた甲板やフレームなどの共用部品を再印刷すれば

残りの仕様も作れなくはないので残った型紙も保管しておきます

…こんな大きい船をもう何隻も作るかはわかりませんが

 

 

客船らしく大量に並んだ通風筒と救命ボートがこの船では難所でしたね

 

 

モーリタニア号は20世紀初頭、1907年…タイタニック号の5年前に就航したイギリスの豪華客船

大西洋横断の最速記録・ブルーリボン賞の獲得を念頭に高速域での効率を重視した

蒸気タービン機関を搭載した初めての客船でした

後に対抗企業によって建造されるタイタニック号などオリンピック級客船が

速度よりも大きさ・豪華さを重視したこともあり、モーリタニア号と姉妹船ルシタニア号に

よるブルーリボン賞の記録は20年近く保持される長期タイトルホルダーとなりました

 

 

建造時に、有事の際には海軍に徴用されることを許諾する事を条件に多額の政府支援を受けていた

モーリタニア号は第一次世界大戦の勃発とともにイギリス海軍に徴用されます

当初の海軍の意図としては仮装巡洋艦としての運用でしたが

回避を望めない船体の大きさと燃費の悪さから断念、しばらくの病院船としての運用の後に

アメリカ、カナダからイギリスへの兵員輸送に用いられることになりました。

 

今回製作の特徴的なダズル迷彩はこの兵員輸送船としての運用時の姿となります

姉妹船ルシタニア号(こちらは開戦後も客船として運航)がドイツの潜水艦により

撃沈という悲劇に見舞われ(この際アメリカ人民間人に多くの犠牲者を出したことがWW1のアメリカ参戦の契機となります)

ながらも、モーリタニア号は第一次世界大戦を生き延び戦後は客船として復帰

1934年に最後の大西洋横断航海を行い翌年に解体されました

 

 

波乱に満ちつつも、姉妹船や同時期のタイタニック号などと違い

客船としての天命を全うしたモーリタニア号でした

 

改めて戦艦(巡洋戦艦レナウン)と並べてもほぼ同サイズの巨体(全長240m)

タイタニック号だとさらに大きく270m、

現代の最大級の豪華客船クイーンメリー2だと345mとなるので豪華客船というのは

どの時代も途方もなく大きいものですね

 

今回は客船でありながらダズル迷彩という個性的な外観で作りましたが

通常の客船らしい客船の塗装や病院船の塗装も興味深いので

モーリタニア号ではなくていつか客船、病院船それぞれ挑戦してみたいですね