Burnelli UB-14 "Military Transport What If" (Murphs Models)
ブルネリ UB-14 試作旅客輸送機 1:144 ペーパークラフト (架空軍用カラー)
最近少し工作以外の趣味で時間を使ってペースダウン気味でしたが
久しぶりの航空機です
アメリカの試作旅客輸送機、ブルネリUB-14です
機首がない、というか一見胴体が無いように見える奇抜なデザインの双発輸送機
1934年初飛行
設計者のビンセント・ブルネリ技師は輸送機の胴体を効率よく大型化するため
ただ太く大きくするだけでは空気抵抗になる胴体を翼の断面形に設計する事で
胴体でも揚力を発生させるアイデアを持っていました
エンジンが付いていると判りにくいので製作中の胴体
そのまま主翼の輪切りと言った雰囲気
この構造の為、ブルネリ技師の設計し「フライングウィング」と呼んだ一連の輸送機は
当時の水準で非常にゆとりのあるキャビンを有し、また副次的な効果として
操縦室・キャビンを含む胴体部は強固で安全な機体となりました
広いキャビンを活かしたいわゆるセレブ向けの旅客機として売り込みを考えられていた当機ですが
試作1号機は整備ミスによる墜落(乗員が全員無事だった事で奇しくも胴体の頑丈さを証明しました)
試作2号機では世界一周のプロモーション飛行が計画されていましたが
間の悪い事に第二次世界大戦が勃発、世界一周飛行は中止となりアメリカで
UB-14がそれ以上生産される事はありませんでした
一方でイギリスの航空機メーカーがこの機体に興味を持ったのか生産ライセンスを購入
外見はほぼ同じながらエンジン等をイギリスの物に再設計しOA-1という名前で製造をしました
OA-1も結局量産される事はありませんでしたが
1機のみ製造されたOA-1はイギリス空軍に徴用された後、自由フランス空軍に譲渡され
そこで要人専用機として活用されます
見た目こそ駄作機とか欠陥機の類のようで居て数奇な流れを経てセレブ向けの高級旅客機としての
ポテンシャルが評価されたともいえる面白い経歴の機体です
表題にもある通り、この米軍輸送機カラーのモデルは架空設定の物
果たして軍用として採用されていたらどのような評価になっていたでしょうか
今回製作したモデルはデジタル販売サイト「Murphs Models」さんの
無料配布モデル、UB-14をはじめ多数の機体が無料コーナーに有るのでお勧めです
元型紙のスケールは1:41でA4・12枚という大ボリュームですが
いつも通り1:144に縮小製作
Murphs Modelsさんのモデルは基本的に簡易モデルをA4用紙で表現できる最大サイズまで
拡大したようなスケール感なので大幅縮小でも割と製作可能です
胴体から順に製作開始
一般的な航空機の胴体の筒型ではなく翼断面型なので作るだけなら比較的シンプル
ただし強度的には不安なのでちょこちょこ追加で補強しながら作りました
特徴的なテイルブーム
ブーム部分を組み立ててから胴体に取り付けるための
切り欠きを部分を切り取ります
針金を通して補強
尾翼を取り付け
エンジンナセルもテイルブームと同じように
一旦円錐型に組み立ててから不要部分を切り取ります
エンジンは元型紙ではシリンダーを1本づつ組立する構造ですが
今回は小スケール+ほとんどエンジンカバーで隠れるので
シリンダーを描画した円盤で誤魔化します
着陸脚を組み立て
プロペラを取り付けて完成です
以前からなのですがどうもうちのプリンターは緑系の発色があまりよくありません
結構強めに陰影表現を入れたつもりが結局のっぺりした仕上がりです
プリンターの設定変更や型紙の色調整で何とかなるでしょうか、いつかちゃんと検証したいですね