労働局・労働委員会のあっせんについて | ★社労士kameokaの労務の視角

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ー特定社会保険労務士|亀岡亜己雄のブログー
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小職は、社会保険労務士として、2003年ごろから、あっせんによる紛争解決業務を行っている。当初は、あっせんにいる紛争解決業務において、当人に代わって主張等するので、「あっせん代理人」などと呼んでいた。実は、この方が今でもピンとくると思っている。今は調停もあるのでふさわしくはないとは言えるのも事実である。

 

その後に、特定社会保険労務士制度ができて、「あっせん代理人」は死語になり、代わって、「紛争解決手続代理人」となり、紛争解決業務も「紛争解決手続業務」と呼んでいる。小職の肩書も特定社会保険労務士となっているが、紛争解決業務ができる社会保険労務士という意味で、そうなっている。

 

特定社会保険労務士だからといって、特別に社会保険労務士の何かが上がるわけでもないから関係はないが、紛争解決業務ができるかできないかの区別にすぎない。紛争解決は、呼び名で解決を図るわけではないので、どのように呼ぼうが実際は関係しない。確認して書面を受け取る側も特定社会保険労務士の資格確認は行うが、呼び名はさほど意識にないと思われる。

 

あっせんの対象は、労働者対民間企業である。労働者は、在職していても退職していてもかまわない企業は民間でなければならない。ほとんどの業種が対象になる。いくら労働者でも、市や県、国を相手とする紛争や相手も労働者あるいは労働者であった個人を相手にする紛争は、あっせんでは取り扱えない。この場合には、訴訟によることになる。

 

あっせんの醍醐味は、証拠に拠らないことにある。一瞬、「そりゃだめでしょ」と思うかもしれないが、それは、なんでも証拠、証拠となりすぎているかもしれない。証拠によって解決をするわけではないやり方だからこそ、証拠を得にくい、セクハラやパワハラなどの証拠がない問題でもあっせんの土俵に乗せることが可能になる。

 

パワハラに関して

もっとも、労働局で紛争解決をする場合、大企業のパワハラ問題は、2021年6月1日以降、労働局の調停で、2022年4月1h意以降は、中小企業も、同調停で解決を図ることになる。幹となるのは、労働施策総合推進法30条の2事業主の措置義務である。

 

 第30条の2 事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

 

これがその条文であるが、すべてが理解できなくてもこのような法律があることを知っておいてほしい。下線部分が3つあるが、それがパワハラの定義づけに直結するものとなっている。条文自体は、事業主の措置義務を規定したものである。

 

措置義務は、パワハラが起きないように事前に防止対策をする義務と起きた後の事後対応の義務が柱となる。まだまだ労使ともに浸透してはいない。知識不足状態になる。

 

話を戻したいと思う。あっせんは、極論を言えば、証拠は必要ない。ただし、あっせん委員や担当者も何もなければ、いかなる行為があったは知る由もない。パワハラの行為記録、解雇の記録、退職勧奨の言動がわかる記録は、あったほうがいい

 

あっせんは、事実認定や法的判断もしない。もちろん、心証として、あるいは、あっせん員の頭のなかでは、違法な行為と思うものも少なからずあるし、違法かどうかはさておき、問題がある言動だと受け止められるものもあるはずである。

 

あっせんによる紛争解決がユニークなのは、労使(つまり、労働者と企業)双方の歩み寄りによって、解決を図ろうとするところになる。喧嘩両成敗に酷似していると言える。当事者同士では、言いたいことや伝えたいことをそれぞれが言いたがる。

 

それぞれの都合、立場を優先した主張になる。そこで第三者が入って、それも行政機関という公に委ねて解決の意図を探り、紛争を終了に導くのがあっせんになる。ちなみに、あっせんでも、他の解決種だでも、労使双方が満足する解決などありえないと知ることが重要である。この点が理解できないと、あっせんも裁判も何もできなくなる。

 

したがって、裁判の流儀を意識しなくてもよいし、証拠に縛られなくてよいし、損害賠償の金額も必ずしも裁判例に右習いしなくてもよい。この辺のところは、あっせんの別な機会の話で触れたいと思う。

 

今回は、あっせんの基本についてふれてみました。

 

参考になりましたら幸いです。

 

【特定社会保険労務士 亀岡 亜己雄】