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今月初めにちょっとした事件があり、ペットの飼い方を考えるきっかけになりました。私のこれまで飼ったペットのことを書いています。

最初から読んでくださる方はこちらからお願いします。

 

私は20代前半で親とは別に都内で暮らしていました。両親は東京の北の方に住んでいて、私は西の方に住んでいたので、両親が私が住んでいるところに来たのは数えるほどでした。
 
最初に専用庭がついている小さいマンションの1階に住んで、2年後にバブルの波に乗って多摩地区の小さい一戸建てを購入して引っ越しました。
 
マンションの売却と戸建ての購入は、父が契約やローンの手続きを全部してくれました。名義は母と私でローンは母が預金担保で組み、私は毎月、家賃のような形で母に返却していました。だからマンションも家も自分のものという感じがしなくて、私はずっと「親に借りている」気持ちで住んでいました。
 
母は動物を飼うのは「死んだ時が辛いから」と嫌がっていましたが、犬やネコを家の中で飼うのは衛生上、がまんできないと思っていたようです。だから母のことを想って、ネコを飼い始めた時も両親にはいいませんでした。
 
その当時、ロンドンに住んでいた叔母といとこが毎年、日本に帰ってきていました。いとこはまだ小学生だったので、最初の数年は祖母の家(つまり私の両親の家の敷地内)に滞在していたのですが、いとこが5年生くらいの時、私の家に数日ホームステイできないかと聞かれました。その時、ちょうど私の家にはオーストラリア人の女性が住んでいて、私は英語を話せるし ちょうどいいかということになりました。
そのいとこには「おばあちゃんとおばさん(私の母)には、うちにネコがいることを言っちゃダメよ」と言ったのですが、いとこがネコの蚤取りシャンプーを人間用だと間違って使っちゃったという話をしてしまい、ネコを飼っていることがバレてしまいました。
 
両親は、私がもういい大人なので叱ったりはしませんでしたが、アメリカに行くと決めて、住んでいた家を人に貸すことになった時「ウチではネコは飼えないから、ネコの引き取り先を探しなさい」と言いました。
 
両親は私が渡米した翌年に相次いで亡くなったので、例えネコを飼ってくれたとしても1年しか面倒を見れなかったし、ずっと入院していたからどちらにしても無理だったのでしょう。ただ私がアメリカに行くことを決めた時には、母は自分が病気であることも知らなかったので、自分たちの余命を案じてというよりは、ペットを飼いたくないという気持ちで、引き取り先を探すように言ったのだと思います。
 
老人のペット問題が深刻になってきて、ペットを飼い始める時には自分の寿命も考えなくてはいけないんだと思う今日この頃、両親の決断のことをよく思い出します。