先日から、今書いている論文に使用できそうな研究論文をご紹介しています。
今日は第二言語習得に学習者の動機付け(モチベーション)がどのような影響を及ぼすかの研究をテーマにします。
「第二言語習得」(Second Language Acquisition)というのは母語でなく第二言語を人間がどのように習得するかを研究する分野です。
日本人の方でアメリカの大学院でこの第二言語習得(SLA)で修士号、博士号を取得している方はけっこうたくさんいらっしゃいます。
SLAで最も有名なのはEllis先生じゃないかと思います。SLAを学んでいる大学院生だったら必ず一度は彼の著書を読んだことがあるのでは、と思います。
もう一人、私の勤務校にいたSchumann 先生もかなり有名じゃないかと思います。
私はバイリンガルが専門で、しかも教育学で学位を取ってから、今の勤務校に来たので、Schumann 先生の最近の研究はまったく知りません。Schumann 先生のAcculturation Modelは、多くの研究者に引用され、研究が続いています。
Acculturationは「文化変容」と訳されていますが、ある人が自分が育った文化と異なる文化圏に移住した際などに、変化を受けることを意味しています。
以前にも書いたのですがAcculturationというのは自分の元の文化を捨て切ってしまうのではなく、新しい文化、価値観を受容して自分の今までの文化が多様化するというか変化するという意味として使われるようになりました。
ただ70年代後半から80年にかけて「第二言語習得」でSchumann 先生のAcculturation Modelの背景に「移民してきても、自国の文化をひきずっていて、新しい文化やコミュニティーに入ろうとしなかった人は第二言語習得がうまくいなかかった」という研究結果があったため、どうも誤解されたまま、この理論が使われている感じがします。
Schumann 先生ご本人とこの理論についてお話ししたこともないし、講演を聞いたことなどもないのですが、ここ20年くらい、Schumann 先生は、より科学的に脳神経と第二言語習得の研究をするようになっていったので、「学習者自身が新しい言語が使われている環境で、その文化とどう接触するか」というのは言語習得にはあまり関係ないと思うようになったのではないかな、と思うようになりました。
これは完全に私の専門外なので、間違っていたらごめんなさい。
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