もうすぐ12歳になる娘の今までのバイリンガル育児を振り返り、「やってよかったこと」を書いています。

このカテゴリーを最初から読んでくださる場合は、こちらからどうぞ→バイリンガル育児〜12歳までにやってよかったこと[1]

 
娘が療育に通っていた頃、私の元学生で、小学校の先生になったアンが娘の様子を時々見に来てくれました。
アンは、小学校に入る前に台湾からアメリカに家族で移住して、私の勤務校で心理学を専攻し、卒業後、日本で英語を教えました。
その後、アメリカに戻り、大学院で教職を取り、ロサンゼルスの小学校の先生になりました。
 
ちょうど学校が夏休みになったので、私の家に来てくれて、娘の家庭教師のように、いろいろなことを教えてくれました。
アンは英語があまりわからなかった時、意地悪な子に
Do you mind I hit you?
と言われ、とっさに「No」と言ったら、思い切り 顔を殴られたことがあると言っていました。
Do you mind〜? と聞かれたら、してほしくない時は「Yes]と言うのですが、子供はそんな言い方をしないし、相手の子はアンが英語ができないのを知っていて、わざとやったとしか思えません。この苦い経験から、アンは、わからない時は I do not knowと答えることを学んだそうです。
 
彼女は私の娘があまり返事をしないのを見て、必ず Yes, No, or I do not know. の3つから返事ができるような問いかけをいっぱいしてくれました。
 
Do you want drawing today? (今日、お絵描きしたい?)
娘が黙っていると
Yes, No, or I do not know
とアンが聞きます。
I do not know.
と娘が答えます
OK, then I will decide. Let's read a book. (じゃ、私が決めるね。 本を読もう)
これで娘がOKすることもあれば、Noと言って、またYes/No/I do not know の質問にもどります。
 
それから、すぐに答えられない時
Let me see....と言って考えるポーズをすることも教えてくれました。
 
そうか、こういうファジーな答え方が子供には必要で、特に何と答えていいかわからない時は、ただ黙っていないで、何かを言ってから考えるといいというストラテジーも必要なんだな、と思いました。
 
それから、本の中から、知っている単語を探すゲームとか、なぞなぞとか学校に入る前に知っておいたほうがいいアメリカ人の子がよくやる遊びなどを教えてくれました。
娘は、学校で最近、この『Front Desk』と言う本を読んだのですが、この話を読んだ時に「この主人公、アンに似ているね。」と言いました。娘がどれくらい彼女のことを覚えているのかわかりませんが、アメリカに移住して苦労している中国人の家族のお話は、確かにアンの半生に似ていると思いました。
 
最近は、ちょっと生意気になって、私が何か聞くと I do not knowと言いながら、肩をすくめてアメリカ人のようなポーズを取ることがあります。4-5歳の頃、アンの質問に小さい声で I do not knowと答えていた頃は可愛かったな〜。
 

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