前回、我が子がロサンゼルスで療育を受けたと書きましたが、そのサービスを受けることになったのは、保育園(デイケア)でかなり暴れたことが原因でした。

 

「暴れた」というと人聞きが悪いですが、とにかくよく泣き、ぶったりぶたれたりしました。一時はお迎えに行くと「今日はXX君をひっかいた」とか「XXちゃんをつねったので、厳しく叱った」と毎日、先生に言われるのが嫌で、夫に迎えを頼んだこともありました。

 

3歳をすぎ、同じ園内のプレスクールのクラスに移ると、娘が言葉でうまく説明できないことを利用して、「〇〇(うちのコ)におもちゃを取られた」とか「〇〇にぶたれた」といったウソを先生に言いつける子も出て来ました。他の大人がその様子を見ていて、娘をかばってくれないと娘は先生に叱られ、納得がいかないのか(または理解できないのか)ただ大声で泣き叫ぶだけでした。

 

子供って残酷だな〜、こうやってイジメの芽は育つんだと痛感した時期でした。

 

ちょうど4歳の誕生日のころ、親子でクラスのみんなに、好きな本を読み聞かせるというイベントがありました。クラスメイトの中には、もうスラスラと英語の本が読める子もいましたが、うちの娘は日本語も英語も全然読めませんでした。

アニメはよく見ていたし、本の読み聞かせもしていたから、お気に入りのキャラクターはたくさんいたのですが「お気に入りの本」を選ぶことができません。私は娘がよく見ていた「ノンタン」の本を選び、日本語で読み聞かせました。

すると読み終わった後、クスクス笑う子、バカにしたように真似する子の中に、ちょっと不安げに私を見て「どんなお話なの」と 聞いた子がいました。

You might be uncomfortable to listen to an unfamiliar language. But it is not OK to make fun of other’s language. It is not OK to laugh at others who cannot speak your language well. This is what I read for you today.

 

 

  (聞きなれない言語を聞くのはイヤかもしれないけれど、他の国の言葉をバカにするのはよくないよ。自分の国の言葉を上手に話せない人を笑うのもだめ。それが今日読んだ本のお話よ。)

 

 

 

 

と言いました。もちろん、ノンタンの本の内容は、そんなんじゃなかったけれど、私が日本語の読み聞かせを通して教えたかったことだったのです。

 

 

それから数ヶ月後、私たちはこのデイケアセンターを去りました。子育てがうまくいかないと思った時、環境を変えてみるのもいいんじゃないかな、と思ったからです。

 

 

 

 

 

 

 

バイリンガル子育て〜我が子の0〜4歳[1]

バイリンガル子育て〜我が子の0〜4歳[2]