1998年から1999年にかけて、博士論文のために日本とアメリカで、日本語と英語のバイリンガルプログラムがある3つの小学校にそれぞれ3ヶ月くらい通い、子供達の言語能力や使用状況などのデータをとりました。

その頃は、まだ独身で子供もいなかったので、保護者の方と話をするとよく

「子供がいないと、よくわからないでしょう。」とか

「子供ができたら、バイリンガルにする子育ての苦労がわかりますよ。」と言われました。

う〜ん、私は「子育て」の研究をしているのではなく、「言語習得」の研究をしているので、子供がいるか否かはあまり関係ないんだけど...と心の中では思いながらも

「そうですね〜。」と答えていました。

 

今、子供ができて同年代の子供の言語習得のデータを収集していると、どうしても自分の子供と比較しがちになってしまうので、やはりあの時、博論のデータを取って客観的に分析できたのは良かったと思います。

 

ただ、自分の子供が研究対象のお子さんと同年代だと役立つのは、許可を取らずにサンプルを公表できること。最近(特にアメリカでは)子供をリサーチ対象にした場合のプライバシーの保護がとても厳しくなっているので、いつも私の学会発表では、自分の子供の音声データや作文サンプルなどを使っています。

 

英語のブログはこちら。

 

バイリンガル子育て〜子供ができる前[1]