花組公演 『カリスタの海に抱かれて』、『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』観て来ました。 | J'aime・・・

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私の好きな台湾、五月天、そして宝塚。
好きなものに囲まれた日常の出来事を書き留めていきます。

 現在、宝塚大劇場で公演中のミュージカル 『カリスタの海に抱かれて、8月の第二回台湾公演でも上演されるレヴューロマン 『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』を観て来ました。勿論、Sお姉さんとご一緒です。そして、同じ公演を『阿信媽媽』こと、台湾好きだけと台湾明星に関心がない、でも五月天サマソニに参戦し木の葉ホールにアーロンを見に行き、Stay Real TokyoでTシャツを買って来てくれたSさんと、そのSさんの大学時代からの歌劇仲間Junさんも観てたのです


そして、先日記事にアップした『寶塚歌劇団第二回台湾公演ポスター』これ↓


今日見る作品のポスターですこれ↓。まさに宝塚の世界を彷彿させますハート。。楽しみですハート。


花組トップスター花明日海りお(愛称:みりお)、とにかく綺麗な方星。梅田にある紀伊國屋書店横や伊丹空港には彼女の巨大なVISAカードのポスターが掲示されてます。宝塚に興味がない方にも、彼女の美しさは目に止るはず宝塚


南国地中海をイメージした大劇場エントランスのフラワーデコレーション花花ハイビスカス

日曜とあって立ち見も出てます。当日券を買った私とSお姉さんです。今回は上手(かみて:舞台から見たstage left)補助列4番という端っこですが通常の客席より少し高い位置から観ることになりました。宝塚観劇歴30年(歳がバレる)の私も初めての座席です。この補列、けっこう観やすくて足も延ばせるし隣の客席との空間も広く快適でした。かなりおススメですオススメ

ミュージカル
『カリスタの海に抱かれて』
作/大石 静 演出/石田 昌也
人気脚本家・大石静氏が花組のために書き下ろしたオリジナルミュージカル。
舞台は地中海で最も美しいとされるカリスタ島。この島に生まれながら、数奇な運命に翻弄され、フランスで育ったシャルルは、カリスタ島を統治するフランス軍将校として、再び故郷に降り立つ。時はフランス革命前夜。シャルルには本国フランスの動乱に乗じて、故郷カリスタ島を独立させたいという密かな野望があった。島のレジスタンスの若者達と信頼をはぐくみ、野望は成就するかに見えたが、島の女アリシアの情熱的な愛がシャルルに向かったことで、歯車は狂い始める。
男が英雄になれなかったのは、一人の女を愛してしまったから…。愛と友情、そして故郷への想いの狭間で揺れ動く青年の葛藤をリリカルに描いたラブロマン。
なお、本公演は花組新トップコンビ明日海りお、花乃まりあの宝塚大劇場お披露目公演となります。(公式HPより)

 まずは、感想を一言
この芝居、
めちゃくちゃ好きやわ~~ 
 このコメントに驚く方も多いはず。そうなんです、イマイチ評判は良くないのです。なぜかというと、ちょっと古くさいというか昭和時代の宝塚歌劇を思わせる俗にいう「ベタな作品」だからです。良くいえば「宝塚の王道」を行くストーリーです。主題歌「カリスタの恋」の掛け合いも、その昔の柴田作品(柴田 侑宏:しばた ゆきひろ 宝塚歌劇団専属演出家)を彷彿させるものです。でも、覚えやすい歌詞に、すぐに口づさめるメロディーがとても宝塚らしく、私は大好きですね
 花組トップスター花明日海りお(愛称:みりお)、 美しさは認めるものの、そんなに好きな生徒ではありませんでした。でも、今回は、みりお演じるシャルルがとても良かったです。芝居そのものがみりおにとても合っていると思ったら、脚本家大石静さんがみりおのために当て書き(出演者に当てて書くという意味。その役者の個性に合わせて登場人物を描く事。)した作品なのですね。みりおの感情表現がとても素晴らしかったです。清々しい思いで、なおかつ、みりおに心奪われながら舞台を観ることが出来ました。衣装も、軍服、白いシャツにベストなどとても似合ってました。
 みりお相手役は、花乃まりあ(愛称:かの)。素顔は綾瀬はるか似の可愛い方ですがaya、舞台にでると、なぜか面白い顔に見えました。それにtっプ娘役とは思えないほど面長すぎる顔…。でも、彼女演じるアリシアという役柄が「思いのままを口にするひまわりのような娘」(byシャルルアリシアを思い歌う主題歌より)なので、それはそれで良いのかも。自由奔放で夢を追いかけ、元気に駆け回るアリシア。彼女のシャルルへの思いは十分伝わりました。くせのない良い相手役だと思います。デュエットや、ワルツを踊る場面はとても素敵です。このコンビ、良いかも!!貴族の衣装を身にまとい、コルセットの紐を締めてとシャルルに背を向ける場面のやり取り、好きですね。そのときのみりおの表情はツボハートⅢ
 二番手男役の芹香斗亜:せりかとあ(愛称:キキ)は、イマイチで残念。芝居、まだまだです。彼女の演じるロベルト・ゴルジの存在が薄く弱いため、シャルルアリシアとの三角関係(?)というものが全く伝わってきません。三角関係といっても、最初からアリシアロベルトを想っていなかったので三角関係という表現は適切でないかもしれません。それにしても、まだ頼りないです。これからの成長、期待しています。のびのびと恐れずに翼を広げて欲しいです。
 三番手男役の柚香光:ゆずかれい(愛称:れい)は、ナポレオン・ボナパルトナポレオンとフランス兵は、客席から登場、私とSお姉さんの座席直ぐ近くからの登場だったのでとても驚きました。、本当に綺麗です。背も高くスリムだし、美形です。ただ、残念なのは、悪目立ちしすぎて完全に浮いているナポレオンの役作り。これは、芝居のリズムや空気を壊す悪い結果になりました。そして、ひどすぎる歌。彼女は、将来の宝塚を背負う役割と責任が回って来るでしょう。それ故、あえて苦言を呈します。でも柚香光の方が芹香斗亜よりのびのび演じていたな~。役柄からかな?それとも、二番手と三番手の責任と重圧の違い??
 他の生徒のこともたくさん書きたいのですが、みりお花乃まりあ以外は小粒すぎて、個性がなく残念でした。タンバリン芸人こと天真みちる(愛称:タソ)でさえ、個性がなく輝きが見えませんでした。とても残念です。そっれにタソ演じるミシェル・バルドー、胴布団を入れて中年男性の大きなおなかを強調してますが、顔の大きさとアンバランスで滑稽でした。タソの実力なら、こんな小細工しなくても演じきれるのにもったいないです。唯一の救いは、美穂圭子(愛称:けいこ)。雪組時代からけいこさんの芝居や歌が大好きでした。存在そのものが好きなんです。抜群の歌唱力と聴き取りやすいセリフ回し。安心して観ることが出来ました。そうそう、鳳月杏:ほうづきあん(愛称:ちなつ)マリウス・ベルトラム・ドゥ・シャレットは、良かったです。士官姿といい、誠実な役柄といい、芝居の上手さが伝わりました。綺麗な顔立ちですしね。

 芝居の展開は、古くささや王道を突っ走るのではなく、良い意味で、予想外の嬉しい展開でした。以下、ネタバレですので、これから観劇予定の方はスルーしてください。
本来なら、誰かが誰かの過ちにより死んでしまう、狂った歯車故に悲劇が起こる…そんな結末が待っているのですが、今回は違います。だれも死なずにそれぞれの幸せを手にすることが出来ます。そんなラストがとても嬉しかったですねナポレオンの「カリスタはいつかは俺の庭になる」には、雲行きが怪しくなる歴史の悲劇を感じます。
 それにしても、あのカリスマ性を感じないロベルト・ゴルがカリスタ初代大統領になるなんて…。カリスタ、大丈夫か??という思いしかよぎりません。(それほどに魅力を感じないキキ演じるロベルトなのです)

 芝居の後は、主題歌を口ずさんでました。「これか恋 これが恋 共に生きる予感~
宝塚の主題歌は、どの曲が主題歌であるかきちんと分かること、舞台を観終わった後に自然と口づさめるものであることが必須だと思います。この作品、まさに宝塚の王道です。久々にリピートしたくなる素敵な作品でした。また、この作品は、とても分かりやすく、かつ、宝塚らしさがふんだんにあります。宝塚を初めて観る方にはお勧めの作品です。興味がある方はぜひ劇場に足をお運びください。ただし、宝塚大劇場公演は、4月20日(月)までです。東京宝塚劇場での公演は、5月15日(金) ~6月14日(日)です。


 30分の休憩の後は、レヴューロマン 『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』の始まりです。この作品が、8月に台湾へ行きますよ~。それだけでテンション上がってます。この舞台、綺麗でしょ。天井にはミラーボールミラーボールが輝いてます。初めて宝塚を観た10代後半の頃(大昔じゃ~)、この光り輝くミラーボールに心奪われましたミラーボール。宝塚が好きになったきっかけでもあります。

レヴューロマン 『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』
作・演出/稲葉 太地
 優美で繊細。情熱的で大胆。様々な魅力を持つ明日海りお率いる新生花組が織りなす幻想曲(ファンタジア)。宝塚歌劇百年の歴史が紡ぎだした伝統に日本古来の美をちりばめて、時にクラシカルに、時に現代的なビートで繰り広げるレヴューロマン。
なお、本公演は新たな演出を加え、台湾バージョンとして第二回宝塚歌劇団 台湾公演(2015年8月)でも上演いたします。(公式HPより)
  
 このショー、評判通りの素晴らしい作品でした。とても楽しかったですし、台湾の皆さんにも満足してもらえるものと思います。
まずは、ひとこと叫ばせてください
請有待於著台湾的諸位樂趣
寶塚歌劇團引導去夢 
こう叫びたいくらい楽しくて心ウキウキする作品でした。101周年の新たなスタートを切った宝塚歌劇団は、確実に前進していると思います。

 さて、ショーの内容です。要所要所に台湾公演を意識した宝塚の演出のツボがありました。そして、洋物ショーの中にしっかりと「和」テイストがちりばめられてます。
 オープニングのみりお、白い衣装でセンターに立ちます。そして組子に囲ま舞台上での早変わり!!お~っ!!この場面、台湾では、どよめきと喝采が起こること間違いなしです。その後に、白い大きな羽根扇の演出。パリのレビューを彷彿させる優雅な舞台。今は亡き大浦みずきさんが1989年に宝塚全組選抜メンバーを率いてニューヨーク公演を行った時の「タカラヅカ・ フォーエバー」(演出:小原弘稔) を思い出します。羽鳥の羽根羽つばさの豪華な舞台です。羽根扇、これも宝塚の魅力です。
 次は「和」テイスト炸裂。葛飾北斎や歌川 広重(安藤広重)の浮世絵を思わせる日本の海や波を表した風景画を背景にブルーの衣装で瀬戸かずや 鳳月杏 水美舞斗が踊ります。水美舞斗は、最近のSお姉さんのご贔屓だそうです。うん、確かに男前!!私は、瀬戸かずやのクールなダンスが好きですね。
 ゴールドのスーツがキラキラまぶしい摩天楼の場面。すいませんが、このダンスシーンは、ダメダメダメ。バラバラで、お粗末でした。ダンスの花組は何処へ…。この場面が、バシッと決まれば、鳥肌モンの男役の色気が観れるのですが…。銀橋に男役が並ばれてもドキッとしないのはなぜ??バラバラで、観るに忍びないからです。
 さらにへこんだのは、バスケの対決シーンバスケ。「籠球男子」というタイトルです。台湾公演を意識してますね。この系統のシーン(スポーツ場面で対決する)って宝塚でもたまに取り上げられますが、過去の場面もあまり好きじゃないです。出来るなら、こんな場面はやめて欲しい。今回は、2番手芹香斗亜:せりかとあ(愛称:キキ)VS 3番手柚香光:ゆずかれい(愛称:れい)対決。どっちが勝ったかすら覚えてない場面です。ヒップホップも好きじゃないし~。
 かなり好きなのは、「百花繚乱」の場面。曼珠沙華をイメージした傘がキレイな場面です。そして、みりおの花魁もとても魅力的でした。でも、台湾で観てる地元の方は、トップスター男役みりおが花魁を演じることに何を感じるんだろう?宝塚が好きな私にとっては。男役の舞台化粧をしているみりおが花魁を演じることで、みりお個人の美しさを感じることもできるんですが…。そんなのはどうでも良いですが、とにかく綺麗な場面です。この場面は和太鼓もふんだんに使われているし、日本の着物とチャイナドレスをうまく調和させた衣装も素敵です。
 ショーの後半は、「花」を通して、命あるものや自然の壮大さと美しさを歌い踊り上げてゆきます。今回の大きなテーマでしょうか?「永遠 風に舞う花」 「無限 春の花」というタイトルで繰り広げられます。舞台一面を使う群舞は素晴らしい迫力です。芝居ではイマイチだったタソもキラキラ光ってます。彼女のダンス、表情が上手く絡み個性的です。必ずと言っていいくらいタソの動きに目がゆきます。花組のタンバリン芸人:天真みちるは凄いぞ
 そして、ラインダンスラインダンス ラインダンス ラインダンス。藤の花をモチーフにした衣装が可愛いですふじ。みんな一生懸命に足を上げてます。第一回台湾公演では、ラインダンスの場面でどよめきと歓声があったそうです。花組のみんな、台湾の皆さんが楽しみに待っててくれてますよ。がんばって足上げてね。高く高く上げてねラインダンス ラインダンス ラインダンス。なんだか、親心で観てしまいました。台湾の皆さん、待っててくださいね。
 フィナーレは、大階段に座る
みりおで始ります。大階段に座りますか~。ここはちょっと不満。なぜって、昨年退団した雪トップスター壮一帆さんの退団作品「My Dream TAKARAZUKA」で使われた演出だからです。大階段のみりおは「さくら桜さくら」を歌います。大階段に座っても壮さんほど男役の色気を感じませんでしたねー。そして、大階段を使っての黒燕尾のダンス。黒燕尾に赤いベスト。これは、伝説のダンスシーン、花組「ピーターガン」の場面を知ってるSお姉さんや私にとっては、満足ゆくものではありません。
「ピーターガン」の場面はニコニコ動画から閲覧できます。(会員登録必要)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3893933?ref=search_tag_video
まぁ、仕方ないけど、それなりの出来でした。音楽が三味線を使ったロック調な曲であったのが救いです。このダンスシーンは、とてもエネルギッシュな場面です。所狭しと大階段を降りる、昇る、降りるを繰り返し、そのテンポの早さは圧巻です。ただ、下級生の黒燕尾の着こなし、男役の立ち居振る舞いはまだまだですね。良いお手本が必要のようです。
舞台センターでの3組くらいの男女のカップルによるリフトは見ごたえありました。クルクル回ってます。

デュエットダンスは 東日本大震災チャリティソング「花は咲く」です。
東日本大震災の時に、台湾から頂いた沢山の愛、友情、そして義捐金への感謝の気持ちが込められているのでしょうねありがとう。私達は、忘れることは出来ません。この感謝の気持ちと友情は、永遠です感謝。ここでもリフトの場面は、凄かったです。みおり花乃は12回転してました。

 大階段パレード、エトワールは芽吹幸奈。とても綺麗な声が高らかに響きます。この声が国家戯劇院に響き渡るのですね。台湾の皆さんも喜んでくれると思います。本当に綺麗な声でした。この大階段パレードから銀橋へのスターの列挙は、何度観ても見飽きません。宝塚の醍醐味です。とても感動する宝塚ならではの夢の世界です。タソは、銀橋の一番端っこにいます。緞帳が降りる時、Sお姉さんと一緒に思いっきりタソに向かって手を振りましたタソ、ちゃんと気づいてくれてこっちを見て笑ってくれましたよハート

 台湾を思いながら観劇した花組公演でした。とても満足でした。「また観たい!!」そんな思いにさせられたし、いろんな場面が観劇後数日たった今でも脳裏に焼き付いています。久々に宝塚らしい作品に出会った素晴らしい公演でした。 


劇場外の花の道、桜満開の季節は終わりましたが、枝垂桜がとても美しかったです。宝塚という舞台は、この桜のように幻想的で調和があります。台湾の皆さんに宝塚の伝統と美しさが少しでもたくさん伝わりますよう、第二回台湾公演の成功を祈っています。花組の皆さん、頼みましたよ、加油ですよ!!

では、観劇後の「熟女の会」へと花の道を後にします。
続きはまた今度~。