雪組公演『ルパン三世―王妃の首飾りを追え!―』 『ファンシー・ガイ!』観て来ました。 | J'aime・・・

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私の好きな台湾、五月天、そして宝塚。
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1月27日(火)、ただ今宝塚大劇場で公演中の雪組公演雪ミュージカル『ルパン三世 ―王妃の首飾りを追え!―』ファンタスティック・ショー『ファンシー・ガイ!』 を観て来ました。いつも一緒のSお姉さんとの観劇です。

雪組新トップ雪早霧せいな(愛称:ちぎ)の大劇場トップお披露目公演です

宝塚の舞台で、ルパン三世はどう演じられるのでしょうか?この演目が発表された時は驚きました。宝塚でルパン?なぜ?美貌の男役がルパン?イメージ違うよ~!!ルパンファンにボコボコニされるんちゃぁうん?という思いで、期待度はかなり低いです。

 客席では、開演ギリギリに到着した私をSお姉さんが迎えてくれました。「今日、壮さんが観に来てるかもしれないって~。来てたらいいな~ハート。」と、Sお姉さんは嬉しそう。壮さんとは、前雪組トップスター雪壮一帆さんです。私達、壮さん大好きです。でも、「そんな奇跡はないだろう」と思う私。私たちの座席は、13列40番台のセンターど真ん中。あのルパン三世を、新生雪組雪がどう演じるのか楽しみです。

ミュージカル『ルパン三世 ―王妃の首飾りを追え!―』
原作/モンキー・パンチ 脚本・演出/小柳 奈穂子
[解 説]
 世代を超えて、今や世界中で圧倒的な人気を誇る大傑作。モンキー・パンチ氏原作による「ルパン三世」が宝塚歌劇の舞台に初めて登場します。
 時は、現代のフランス。ベルサイユ宮殿で行われている“マリー・アントワネットの首飾り”の展覧会にルパン一行が出没。首飾りを盗もうとした瞬間、革命前夜のフランスへとタイムスリップ!そこで出会ったのはマリー・アントワネット。ルパンは現代へ戻れるのか…。お宝はどうなってしまうのか…。
 新トップスター・早霧せいな、新トップ娘役・咲妃みゆの魅力あふれる宝塚大劇場お披露目公演、2015年の幕開けにお楽しみください。 (宝塚歌劇団公式HPより)


 なんと、なんとルパン、最高でした。宝塚に新しい風を吹き込んだ仕上がりです。小柳先生の演出手腕、素晴らしいです拍手♪拍手。とにかく楽しいそれに、アニメのルパンがそのまま宝塚という一種独特な世界にうまく調和しているのです。、ご存知「ルパン三世」の主題歌、五線譜  お~とこには~自分の~世界が~ある 例えるなら~空を翔ける~一筋~の流れ星ーーおんぷ。 、この曲をオーケストラでやられるとテンション最高潮です。子供の頃、月曜夜7時にルパンを見てた頃を思い出します。
 ちぎルパンは、長身でスリム。アニメのルパンが人間になってこの世に登場したかの如くでした。最高に素晴らしいルパンです。
 峰不二子役の大湖せしる、これがまたいい!!男役から娘役に転向しただけに、いやらしさのないスタイリッシュな不二子でした。それに可愛さもある!!
 次元は、彩風咲奈。こちらも素晴らしい。特にびっくりしたのが、次元の影が舞台に映ると、それは、アニメの次元そっくりの姿なんです。客席に背を向けてるシーンでしたが、映し出された影は次元そのものです。帽子の被り方やたばこのくわえ方、歩き方、物腰、次元の雰囲気すべてをつかみ取った上での演技でした。もの凄く勉強したんだと思います。努力は観ているものにも伝わります。自然に演じる次元の中に、隠された役への飽くなき追求があるのですね。本当に素晴らしいです。
 五ェ門彩凪翔。もう拍手するしかない素晴らしさ。黒髪に袴姿が似合ってます。斬鉄剣の剣捌き、空気のように、風のような存在感。物音ひとつ立てずにたたずむその姿、全てがェ門そのものでした。それに、革命時代にタイムスリップした時のリアクションは笑わせてくれます。アニメの五ェ門もきっと同じ反応したでしょうね。
 夢乃星夏(愛称:ともみん)演じる銭形警部。こちらは期待通りです。シワシワのコート、帽子のかぶり方、「インターポールの~」って台詞回しも「とっつぁん」そのものです。ルパンとの息もぴったり。笑わせてくれます。そして、5分以上はあるであろう銭形警部のソロ「銭形マーチ音符。完全に自分のものとして歌いこなしています。革命後、ジャコバン党党員、シトワイヤン銭形になってる場面は爆笑もんです。しょぼんとした肩のラインから歩き方が見事です!!この公演で退団するともみん。残念です。彼女は玄人好みのする男役だと思います。私は、ともみんにトップに就いて欲しかったです。彼女には、その魅力と輝く個性があると思ってただけに残念で仕方ありません。
 これだけ役者がそろえば十分に満足ゆく舞台を見せてくれます。しかし、雪組にはまだスターがいます。花組から組替してきた望海風斗(愛称:だいもん)です。役柄は錬金術師カリオストロ伯。歌の上手さは、今の宝塚の中ではピカイチ。それに、カッコいい男役は勿論、悪役も似合います。歌が弱点である雪組には、必要な人材だと思います。ちぎともみんだいもん…、この3人の個性とパワーのぶつかり合いは、舞台を更に盛り上げます。今の雪組、凄い勢いがあると思います。
 今回の公演は、有名なマリーアントワネットの首飾り事件をベースに、タイムスリップした物語です。「ベルばら」に登場するロアン枢機卿、ジャンヌ・バロア、ド・ラ・モット伯爵、ポリニャック伯爵夫人と懐かしい登場人物も出てきます。ロアン枢機卿の連城まこと、ポリニャック伯爵夫人の早花まこ。初舞台を見てるだけに、こんなに大きくなって~と、嬉しくなります。芝居もうまい!!これからは上級生として雪組を支えるのですね。頑張ってください。
 特筆したいのは、舞咲りん(愛称:ヒメ)。もう、立派!!下級生の頃から大好きな娘役。ダンスは定評あります。今回は、芝居の度肝を抜く胆な演技で笑わせてくれます。本当に芸達者です。麻樹ゆめみ退団のあと、脇を締める上級生がいなくなったと淋しい思いでしたが、ヒメの存在の大きさを再認識しました。ここまで殻を破った芝居が出来るとは…。見事な女役です。これからも雪組を引っ張っていって欲しいです。
 ちぎの相手役、トップ娘役は、咲妃みゆ。今どきの可愛いだけが売りの娘役とは違い、ちゃんと芝居が出来る、歌える娘役です。今回は、マリーアントワネット役。アントワネットがルパンに「私の未来には何が待ってるの?」と尋ねる場面は、息が止まりそうになりました。歴史の全てを知ってるルパン、その一瞬の悲壮な表情も見事でした。ルパンは、目の前のアントワネットが、数年後に断頭台の露と消えることを知っているのですから…。
 この作品、本当に楽しい作品です。今までの宝塚は、男女の恋物語なしでは語れませんでした。その恋愛が成就しようが悲恋で燃え尽きようが、トップスターと相手娘役トップの恋物語中心の展開でした。101周年を未来に繋げる宝塚は、これだけでは限界があります。今回のような、恋愛ものではないけれど、何処かに恋のエッセンスがあり、トップ中心に、組子がトップを盛り立てる舞台展開も必要になります。宝塚の新たな歴史の1ページを刻むにふさわしい新鮮な「ルパン三世」でした。また観たいです。ルパン好きの方、ぜひ劇場に足を運んでください。損はさせません。
 この芝居の中で、たくさんの壮さんを彷彿させるアドリブがありました。王妃の首飾りを飾るショーケースの場面での「SO」のリアクション。台詞の中で「そうなんだ」の「そう」を強調する…。このことで、壮さんが観劇に来ていることが分かりました音符。台詞にも壮さんに関するアドリブがたくさん出てきます。「ベルサイユのばら~フェルゼン編~」より、「行けフェルゼン」の歌が出てきたり、「心中恋の大和路」より、「心中恋のセーヌ川」という台詞で客席を笑わす。まだまだあります。「Shall we ダンス?」の場面のパクリに、とどめは、ピストルの銃口から出た花と共に「散らば花の如く」の台詞。私とSお姉さんは、手を叩いての爆笑で大はしゃぎです。ご近所に座られてた観客の方、ごめんなさいね。でも、これでもかってくらいの「壮さんLOVE コールダブルハート」。退団したタカラジェンヌの観劇時には、何だかの形で舞台からのアドリブがありますが、ここまでド派手に大胆にLove コールハートしたのは初めてだと思います。壮さんがどれだけ組子に慕われていたかが良く分かります。「3作に命を懸けます」と宣言し、1年と少しの短いトップ就任期間ではありましたが、壮さんの生き様、舞台への情熱は、雪組組子の中に引き継がれているのですね。雪組のチームワークの良さと、向くべき方向が一緒であるが故の団結力を感じました。雪組雪、未来は明るです!!


 芝居の後は、30分の休憩です。劇場エントランスにある自動演奏ピアノと101年を迎えるポスターです。「さぁ、次の世紀の幕が開く」この言葉に込められた宝塚歌劇団の挑戦。「ルパン三世」を観て、躍進する宝塚を感じました。同じものを繰り返していてはいけないのです。伝統を守りながらも、前に進む挑戦が必要なのです。
昨年は、100周年のお祭り騒ぎでした。101年目の今年は、真の意味で勝負の年です。
「宝塚101周年」⇒「101」⇒「台北101」、このネタ、第二回台湾公演をやる花組花が使いそうなネタだと思うんですが~


 30分の幕間休憩が終わるころ、壮さんが客席に戻って来ました。ざわめく客席の中、壮さんのまわりの空気はピンと張ってます。壮さんの前は、月組組長月組飛鳥裕(ナガさん)。二人は雪組つながりです。


 壮さん、綺麗です。本当に素敵ですハート。。溜息が出ます。壮さんの後ろには悠真倫(ゆうまりん)華形ひかる桜一花と、もと花組花メンバーが続きます。




 さて、次はショーの始まりです。

ファンタスティック・ショー『ファンシー・ガイ!』  
作・演出/三木 章雄
[解 説]
 宝塚歌劇101年目の第一歩を飾るのは、早霧せいな率いる新生雪組が挑むいい男たちのレビュー。パリ、ローマ、ウィーン、マドリード…を舞台に、ダンディの極み、ザ・ガイが登場。時には甘く、時には切なく、時にはエキサイティングに、自由で遊びのあるダンスを繰り広げます。(宝塚歌劇団公式HPより)

 とても宝塚らしい、オーソドックスなショーでした。トップは、ダンスで決めなくても、歌で魅了しなくても、その存在そのものに光り輝くオーラがあるものです。ただ、ひたすらかっこいいもの、綺麗なものなのです。その典型的例が大地真央、天海祐希だと思います。今回は、トップとはそんな存在であり、2番手男役は、得意分野でガンガンパワーを発揮する、3番以下の男役は、とにかくキザに決めて自分をアピールする…、そんな宝塚のトップ体制を大切にした構成でした。
 印象に残っているのは、若手売出し中の男役の客席降り。みんなお顔がすごく小さくって、超スリム。おまけに綺麗過ぎる美貌~。たくさんのお役様と握手やハイタッチと大サービスでした。私達は、身を乗り出しての観劇。とても楽しいです。
 キャバレーの場面、ちぎともみんの男役デュエットダンスは、セクシーであり、男役美学の対決です。そして、目を引いたのがショートボブのクールビューティな女性ダンサー。男役風咲奈が演じます。そう、芝居では次元をやっていた方です。凄く目を引く美しさに目が釘付けでしたハート雪組雪、凄いぞ
 このショーのだいもんは、歌って歌って、さらに歌って…。安定感のある歌いっぷりに魅了されます。これからも、どんどん歌ってほしいです。
 どこの場面だったかな~?ピンクの衣装の場面。ここは、ダンスがバラバラで、綺麗じゃなくって焦ってしまいました 。売出し中の若手、その後に続く若手と人材豊富な雪組だけに観てる方もびっくりです。
 オペラ座の場面、あれはなんでしょう??あれは、ダメですねダメダメダメ。突然、男性のテノールが聴こえだし宝塚の夢の世界がぶっ飛びました。演出の三木先生、ご乱心??これは完全にアウト、言語道断のやってはいけないことです。東京公演では、男役が歌うことを望みます。それが無理なら、カットして欲しい駄作の場面です。
 フィナーレ、ここは、どの場面も素晴らしいです。去りゆくともみんと、引き次ぐだいもん。ふたりの掛け合い、銀橋の場面に宝塚の伝統を感じました。できれば個性派でダンスのともみん、歌のだいもんで雪を盛り上げて欲しかった。無敵艦隊雪組雪になること間違いなしなのに。
 黒燕尾のちぎは、とても美しいです。ちぎともみんだいもん、とても素敵です。黒燕尾、今は雪組雪がピカイチだと思います。黒燕尾の花組といわれた花組経験のある壮さん、末涼亜希、そして、今回のだいもん投入効果でしょうね。黒燕尾は宝塚男役の美の結集です。そして「なにより故大浦みずきさんの魂です。後輩たちは、伝統を受け継ぎ、繋ぐ責任と役目があるのです。
 黒燕尾の男役の後に大階段に登場するのは、緑の衣装が似合っている娘役トップ咲妃みゆ。大階段に座る座りj方や足の組み替え方が素敵。この人、本当に凄く良い!!私の好きなタイプの娘役です。いつか、男役を引き連れてその先頭で女王のように踊って欲しい。男役を引き連れるだけの大人っぽさと貫録を備えた有望株のトップ娘役だと思います。最近の娘役には、お子ちゃま系のキャピキャピしたタイプや、くにゃっとしたタイプ(どんなタイプやねん笑)が多く、魅力を感じてませんでした。可愛いだけゃ、私は満足できないのです。咲妃みゆ、期待度高いですちぎとのデュエットダンスも素敵で可愛いです。このコンビが魅せてくれる新生雪組雪、ワクワクしますワクワク
 だいもんがうたう「愛の賛歌」は、最高に素晴らしいです。有名なシャンソンである「愛の賛歌」、有名過ぎて、世界の大スターが個性豊かに歌い上げる名曲故に、私はちょっとニガテ。でも、今回のアレンジといい、だいもんの歌い方といい、「愛の賛歌」を見直す良い機会となりました。そして、シャンソンのオンパレードで歌い継がれるフィナーレ大階段下り。まるで、なつめさんの『ベルサイユのばら~フェルゼン編~』フィナーレのショーを彷彿させるものでした。あぁ~、パリへ行きたいフランス。台湾も好きだけど、パリも好きパリ。パリ、パリ…凱旋門、我が心のふるさとパリ…フランス、そんな気持ちで観ることが出来ました。それに、ともみんのエトワール、嬉しかったです。ありがとうともみん
 そして、忘れちゃならないのが、「ルパン三世」でも述べた舞咲りん(愛称:ヒメ)。ショーでも歌ってくれます、ダンスで魅了してくれます。大活躍です。貴重な存在のヒメ。これからも、頑張ってください。お願いだから退団しないでね。桜一花の退団が惜しかっただけに、今、ヒメを失うことは、大きな損失です。
 雪組雪、組子のパワーが新たな組作りに向けて一丸となっています。日本物に強いという武器も持っています。新生雪組雪、期待しています

 では、今回はこの辺りで…。
おまけ その1
2月星組公演星は、柚希礼音夢咲ねねのトップコンビ退団公演。10年に一人といわれる逸材、柚木の退団だけに、宝塚大劇場のチケットは全席完売。残念ながら、私達はチケットが手に入りませんでした。次回の観劇は3月花組公演花です。こちらは、第二回台湾公演で『ベルサイユのばら~フェルゼンとマリーアントワネット編』と共に上演される『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』の訪台前の日本公演です。台湾でどんなショーが上演されるのか期待も含めて花組花を観て来ます。

おまけ その2
「ルパン」といえばこの曲でしょさぁ、一緒に歌いましょう!
五線譜  お~とこには~自分の~世界が~ある 例えるなら~空を翔ける~一筋~の流れ星ーーおんぷ。』 



そして、去りゆくともみんに敬意を表して…「銭形マーチ音符です。