『KANO ~1931海の向こうの甲子園~』 観て来ました | J'aime・・・

J'aime・・・

私の好きな台湾、五月天、そして宝塚。
好きなものに囲まれた日常の出来事を書き留めていきます。

 待ちに待った『KANO ~1931海の向こうの甲子園~』の日本公開。初日の1月24日,朝一番の上映を観て来ました。私は、昨年3月に台湾で観て来ましたが、あまりの素晴らしい感動に、日本公開をとても待ち望んでいました。
台湾での鑑賞の様子はこれ↓
『5度目の台湾旅行 2014年3月7日~9日 1日目 その7 「KANO」に感動』(左クリック)
 2014年3月台北 西門町 
 


 今日は、台湾通のKyon兄さん、奥様のKUさん、台湾大好きRinさんとの鑑賞会です。

 
この映画の詳細、皆さんはご存知と思います。
公式サイトはやじるし やじるし http://kano1931.com/

 初日ということで、劇場の観客数が気になります。私が観に行った神戸では、初日9時の部は、3割程度の入り、年齢層は50代後半から70代の男性が殆どでした。ううううっ、観客動員の少なさに淋しさを感じています。すでにご覧になられた方の劇場は如何でしたか?台湾では、公開開始2週間の興行収入が1億4300万元(約4億7200万元)、その後も快進撃を続けていた作品であり、昨年の観客動員数は第1位でした。また、香港でも熱狂的支持を受けただけに残念です。舞台挨拶があった新宿バルト9では、スタンディングオベイションも起こったそうです。全国の劇場でも、感動の嵐が巻き起こり、上演期間が延長することを望んでいます。

 映画の感想…、ネタバレになるといけないので少しだけ書いておきます。
札幌商業投手錠者博美(じょうしゃひろみ)が、戦地へ赴く際に立ち寄った台湾、ここから物語が始まります。甲子園で熱戦を展開した青年が、軍服に身を包む姿に心が痛みます。戦争の悲しさを感じ、戦争は絶対にやってはいけない行為だと感じながら観はじめました。この錠者選手は、戦争のため中国大陸へ赴き、その後、ソ連によりシベリアへ送られ、イルクーツクの収容所でな亡くなりました。絶対に戦争は、だめなんです。
 この映画は、映像美が素晴らしいです。1920年~1930年代、日本統治時代の台湾南部、嘉義という町の様子、特に駅前の噴水広場や田園風景がとても美しいです。当時の服装や髪形が忠実に再現されており、タイムスリップしたように感じます。話す言葉は、日本語。そして、所々は台湾語。この様子も当時のままなのでしょうね。台湾という国の言葉を日本語に変えたことには、やはり申しわけない気がします。「台湾華語は話さないの?」という私の質問に「そのころそんな言葉はないでしょー」とKyon兄さん。そっか~、台湾華語は蒋介石と共に戦後台湾に入った言葉でした。またまた台湾から台湾語を奪ったようで、その歴史の悲しさに胸が痛みます。
 永瀬正敏、凄くよかった!!熱血でスパルタな嘉儀農林野球部監督近藤兵太郎を、ときには静かに、時には熱く、ずっしりと演じます。あの時代に生きた日本人の精神までが彼の物腰から感じることが出来ます。そう、日本男児の美しい「武士道精神」です。グラウンドを神聖なものとすること、勝負の勝敗への潔さ、敗けても礼節正しく振る舞うこと、去りゆく選手への思いやりとそれを見せずに振る舞うこと…、この時代に、こんな美しい精神に満ちた生き様があったのだと日本人であることに誇りを感じました。(ただ、今はその「武士道精神」が消えうせつつあり残念です)。甲子園での場面、失礼な質問をした記者に向かっての「いったいどこを見てるんですか?この子達をちゃんと見て下さい!!」には感動しました。
 今回の嘉義農林をはじめ、高校球児たちなどの選手役俳優は、長身で野球経験5年以上の選手たちが選ばれたそうです。ゆえに、もの凄い迫力です。泥まみれのスライディング、投球フォーム、レーザービーム張りの外野からの送球、その場面も、本物の試合を見ているようです。それに、みんなカッコイイですハート。。特に、ピッチャー吳明捷役の曹佑寧くん。彼は輔仁大学野球部ですが、撮影のため1年間休学したそうです。
大学で野球をする曹佑寧くん情報は…
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141119-00000057-dal-base
facebook zh-tw.facebook.com/pages/曹佑寧/666144080094543

農林の選手たちについては、こちらをどうぞ...
ROCKET NEWS 24 
http://rocketnews24.com/2014/12/26/523248/

 野球シーンへの感動は勿論ですが、大沢たかお演じる八田与一の登場も凄くよかったです。彼の台湾における活躍、鳥山頭ダムの貯水を16000kmという膨大な距離に張り巡らせた嘉南大圳を作り上げた功績を織り込んだ物語の展開には、日本と台湾の深い関係、今日まで続く友好を感じます。ダム貯水の瞬間、そして、「もう水を汲みに行かなくてもいいんだ」という農夫の言葉には涙が出ます。
 いつの場面からは、分かりませんが、涙が止まりません。監督と選手の間にある信頼という絆、選手同士の友情、パパイヤの木の話、戦争が近づく足音、日本統治時代に築かれた日本と台湾の深い繋がり、甲子園決勝戦での信頼と「いらっしゃいませ」の叫び、「あの歌を歌ってやれ」という近藤監督の言葉…。これだけ涙を流したのはいつからでしょうか??大きな感動とともに、この映画を台湾が制作してくれたこと、昨年度の観客動員数が1位であるくらい台湾が熱烈支持してくれたこと…、そのことをありがたいと思うと、余計に涙が止まりません。
 この映画の感想を語るより、多くの方に観て欲しいと思います。とにかく劇場へ行ってください。そして感じて下さい。あなたが感じたことが、人間愛であり、台湾への愛と思います。
 

 『KANO』の上映期間は、観客動員数で決まります。神戸の場合ですと、1月30日(金)までの上映は決定ですが、それ以降は未定です。早い時期に多くの方に足を運んで頂きたいです。どうかよろしくお願いします。ブログには書ききれない感動が待っています。そして、エンドロールに流れる主題歌「勇者的浪漫」聴いて下さい。当時に生きた人々の思いが風になりあなたを包んでくれます。

『KANO』のあとは、Kyon兄さん、Kuさん、Rinさんとランチ、お茶です。
IMG_20150124_214615.jpg ママお手製のお出かけ着で映画鑑賞した花連ちゃん。


IMG_20150124_234939.jpg 辛いもの食べましょう!ということで、韓国ランチ。映画鑑賞券提示で10%オフとはお得です。画像はダッカルビと石焼ビビンバビビンバ、生姜茶。

 
IMG_20150124_214557.jpg 石焼ビビンバビビンバと冷麺のセットもあります
ランチしながら、お店をかえてお茶しながらも、話題は「台湾台湾」。次はいつ行く?航空会社は?どこ行く?台北は?台北のお勧めは?夜市は?寧夏路夜市の蛋糕のお店や蛋糕を日本へ持ち帰る秘策(by Rinさん)、通りの名前の話し、台南は?台南の美味しいお店は?そして、『KANO』にまつわる話もアレコレてんこ盛りです。気が付けば、18時過ぎ…。映画の上映は9:00~12:15。私たちは、6時間も延々に「台湾話台湾」をしていたのです。しかし!!まだ話せる、まだまだ話し足りません。この「台湾大好き病」を治すためには、「じゃぁ、次回は~」で、お開きです。いつか、
「台湾話は何時間まで話せるか選手権!」ってやってみたいです。きっとパジャマ持参しなきゃね~オトコパジャマ

 『KANO ~1931海の向こうの甲子園~』、観て良かったです。この感動を台湾愛に変え、これからも、台湾を知り、台湾へ行きたいと思います。何度もいいますが、とにかく観て、感じて下さい。そう、冒頭部5分くらいの嘉儀農林グラウンド場面で、スクリーン中央部で白いカップをもつ「あひる家アヒル顔オーナー佐々木さんを探すこともお忘れなくね。エンドロール「エキストラ」でも名前が確認できます。

 最後に、実生活でも野球をやっている選手役の彼らが甲子園に来た時の映像です。台湾で放映されたものです。
『KANO ~1931海の向こうの甲子園~』
が、日本と台湾の友情と絆を更に深めてくれますように…。