投げ合ったあとに | やっぱり青が好き

やっぱり青が好き

”しなやかな蒼き刃”岸孝之投手を中心に、
その仲間たちや野球についてつづっています。

 6/12のスポニチ(WEB)にこんな記事が載っていた。

 

 6/2の試合後、(プロ1年目から23年連続白星というプロ野球史上初の快挙を達成した)石川が楽天モバイルパークの一塁側ベンチ裏の通路で報道陣の取材を受けていると突然、そこに相手先発の岸が姿を見せた。「石川さん、おめでとうございます」と言って差し出しされた右手を、石川は力強く握り返しながら「ありがとう」と返した。球界を代表するベテラン同士が互いにリスペクトを示すやりとり。時間にしてわずか10秒ほどだったが、まさにスポーツマンシップを体現する素晴らしい光景だった。 

 

 最後の対決は12年6月11日(神宮)。4374日ぶりに投げ合いが実現したことを2人は心から喜んでいた。

 岸は交流戦が始まる前から「石川さんはいつ投げるの?天気は大丈夫かな?」と気に懸け、実際に投げ合いが決まると、事前に石川に「楽しみにしています」とメッセージを送っていた。石川も「天気がどうなるかで登板日が変わってしまうかもしれないけど…」と天気予報を何度もチェックしていた。

 

 

 胸が熱くなった。悔しい負け方をしたのに、自分から祝福に行く。なかなかできることではない。岸くんがいかにカツオくんをリスペクトしてるか、そして相手を思いやれる人なのかを強く感じた。カツオくんも「投げにくかったね」と声をかけたらしい。ピッチャーは球を投げるだけの機械ではない。誠実な人柄がにじみ出るやりとりが心を打つ。投げ合いを楽しみにしていたことにも。

 

 2012年の対戦はラジオ観戦だったけど、よく覚えている。岸くんが2本ヒットを打って、5対0で勝ったのだった。あれから12年か。12年間プロの世界で投げ続けていることはものすごいことなんだ。

 

 カツオくんが岸くんに勝ったのは今回が初めてらしい。もっといいコンディションで投げ合えていればなあと悔しい。また対戦できることを願ってならない。