車は処分したけれど、免許は6月まで残っています。
「返納する前にどこかでランスト・ランする?」
と家人に聞かれたので、しばし考え、
「オホーツク海を見に行きたいと」と答えました。
知床でもない、釧路湿原でもない、富良野でもない、もちろん函館でも札幌でも洞爺湖でもない。
オホーツクの海岸は何もなくて、磯船がポツンと所々に繋がれていて、単調な海岸線が延々と300キロは続いているはずです。観光地はおそらく一つもない。そんな海岸をひたすら走ることによって、本来の私が出てくるかもしれない。ポツンと、印象に残る一言が出てくるかもしれないし、「退屈だね」という言葉しか出てこないかもしれない。
私の母親も妻の母親もほぼ100歳まで生きていますから、彼女もおそらく私がいなくなってから20年間は生き続けるはずです。
その20年間、ごくたまに思い出せる言葉あるいは情景あるいは風景を見つけることができればいいのですが。
連休が始まる前に出かけたい。