共産主義という言葉とは比較的遠い所で過ごしてきましたが、今まで2回だけその言葉と身近に接したことがあります。
初めてロシアに行った時、事前にソ連の子どもたちはチューインガムを喜ぶということを聞いていました。当時のソ連にはガムがなかったのでしょう。で、大量にガムを買い込んで持っていきました。
確かに、子供たちによくねだられました。
日本人と見ると、「チューインガム」と言います。
何度も何度も。
私も、だんだん、憂鬱になってきました。
なにしろ、憧れのロシアの大地なのです。
そろそろ手持ちのガムが切れてきたとき、思わず、その子供たちに
「それでも共産党員なのか!」
とロシア語で叱責しました。
言ってしまってからびっくりしました。共産主義国家ソ連の人たちは、人に物をねだることはない、という気持ちが心の底にあったのだろうか。それは、私が持っていたイメージとは違うのですから、自分の言葉にびっくりしました。
2回目はごく最近のことです。
台湾に遊びに行きました。故宮博物館はたいへんな混雑でした。昭和47年に「カンカン」と「ランラン」が来た時の上野動物園もこうではないかと思われるような混雑でした。ガイドの女性はひどく気の強い人で、割り込みがあると、大声でがなりたてます。この声のでかさは、いかにも中国人です。たいがいの人はこの声のでかさに負けて引いてしまいます。そんな罵りが長く続いた後に、本気の罵り合いが始まりました。相手は男です。でも、彼女は負けません。相手も負けません。殴りかからんばかりです。どうやら双方中国語のようです。
エッ、ひょっとして、相手は中華人民共和国?
ガイドの女性に、「中国の人だったの?」と聞くと、
「そうだ」と答えます。
そして、
「あの、共産党野郎が!」
と。
エ~~~~、頭がクラクラしてしまいました。