作家 吉井春樹 366の手紙。 -1505ページ目

[恋文]かさぶたをきもちよく。

傷つかない人生なんて、

ありっこないのです。

大小多少はあれど、

いつかはかならずね。

そんなときにね、

小さな傷を怖がって、

避けてばかりいると、

あるとき突然にして、

避けようのない、

大きな何かが襲ってきます。

どちらを選ぶかです。

小さな傷から、

学べることはたくさんあります。

大きな傷になるまえに、

たとえ少し傷ついたとしても、

今は受け入れてみるべきじゃないかな。

そんな風に思ったりしています。

[恋文]どうでもいいなんて。

嘘であれ、ほんとであれ、

口癖であれ、出まかせであれ、

どっちでもいいとか、どうでもいいとか、

たぶん、やめたほうがいいと思うわけです。

もったいないのです。つくづく。

"ぜったいに"どっちでもいい。

"何がなんでも"どうでもいい。

どうせなら、これくらいの

勢いのある優柔不断でいきたいところ。

せっかくの自分の選択だから。

隠しているつもりでも、

さらけだしてるつもりでも、

自分で気づいてるはずです、

弱いことも、逃げてることも、臆病なことも、知っている。

さらに、それを認めてるつもりで、

認めてないことも知っている。

気にしてないフリはやめて、

気づいてないフリもやめて。

白か黒か。右か左か。好きか嫌いか。

勝ちか負けか。

自分の中でいいから、はっきりした目的地を。

ゴールだなんて呼んでもいい。

このまま、今のままだと、

たとえ一本道だとしても、

いつまでも迷いつづけるだけです。

だから、無理やりでもいい、

もっと、自分をはっきりと。

[写真]「誕生」


作家 吉井春樹 366の手紙。-誕生