愛宕参り 2019年初夏【後編】 | 知は力!痴は活力?

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 山麓の清滝から登山道(参道)を登り続けて、ようやく山頂の愛宕神社本殿に到着です。
 途中のケーブル愛宕駅跡地までの寄り道往復と、昼食休憩も含めると、ここまでで2時間50分ほどの行程です。



 標高924mの山頂に鎮座する愛宕神社本殿です。

 参拝を済ませて、”火廼用愼”のお札も授与して頂き、しばし休憩の後、下山にかかります。

 今回は、清滝に下りる参道を往復せずに、愛宕スキー場跡から越畑方面に下りるルートを取り、途中で神明峠への尾根道を下り、水尾の里を経て保津峡駅に至るルートにしました。



 愛宕神社の石段下から脇道へと回り、しばらく行くと月輪寺経由で清滝への下山路を分岐します。
 月輪寺は訪れたいと思いつつ、なかなか果たせないでいるお寺さんです。愛宕神社よりもさらに参道が険峻であり、下山路で回っても足を痛める方が気になってしまい、今回もコースに入れることを断念せざるを得ませんでした。


 京都市内の北部市街(左京区~北区)がよく見えています。


 さらに北側に目を転じると、丹波山地の山並みも見渡せます。奥側の右手に比叡山が、左奥には比良連峰も少し見えています。


 次第に愛宕山頂の北側に回り込んできます。ヤマザクラでしょうか。急斜面に数本植わっており、標高900m付近では春の訪れが遅いことを実感できます。


 しばらく行くと、高雄神護寺や首無地蔵方面への分岐がありますが、このまま直進して愛宕スキー場跡への道をとります。




 なおも林道を進むと、愛宕山の裏側にあったスキー場跡を通過します。
 戦前のケーブルカー営業時に開設されたものらしいです。
 しかしケーブル愛宕駅からここまで、数キロは離れています。さほど高低差は無いとはいえ、車道らしいものは無かったと思われますので、往時の賑わいを想像できないですね。


 スキー場跡を過ぎ、さらに進むと愛宕山の西側斜面が見渡せる伐採地を通ります。今度は亀岡盆地側の展望が開けてきます。


 さらに林道を進むと、神明峠から水尾の里へ向かう尾根道との分岐にさしかかります。
 林道とは別れて、尾根道を進みます。


 植林されていますが、展望もそこそこあり、快適な下山路です。


 切株の上の”坪庭”を見つけました。傾きかけた西日に照り映えて、深緑が鮮やかです。


 『返景深林に入り 復た照らす青苔の上』という王維”鹿柴”の一節を思い起こさせる風景が続きます。

 ただし『人語の響き』は全く聞かれず、狸公が一匹目の前を横切り、慌てて姿を隠すのみでした(笑)


 さらに下っていき、ようやく愛宕山の裏側、神明峠まで下山できました。


 今登ってきた愛宕山の山並みが迫る峠道を、水尾の里へと下って行きます。JR保津峡駅までの6kmほどは車道歩きが続き、少し膝にきましたが、1時間20分ほどかけて何とか保津峡駅まで辿り着きました。
【終】