ここで自分たちの発表の流れを説明しよう。
1、はじめに
2、提案の内容と効果
3、まとめ
この流れである。
「はじめに」っていうのはなぜこのテーマで、なぜこの提案になったか、という全く聞かなくてもいい情報を、笑いを取りに行くつかみのためだけの項目である。
簡単に要約。
僕たちの班では接遇についていろいろと考えてきた。
だけど、なかなかいいアイデアも浮かばず、話が行き詰ってしまった。
そんなとき、とんでもない話を放り込んできた男がいた。
そう、それは我らがリーダー、
芳賀一弥である (スクリーン表示。なんだか立派な書体で)
彼は第一印象はやっぱり見た目が大事だから、と言って腹筋背筋を鍛えろだの、割り箸を口に咥えてイーってすればいいだのと言ってきたのだ。
みんな内心、それは無いだろと思っていた。だがしかし、彼の表情はどうだ。
真剣そのものではないか (スクリーン表示。なんだか立派な書体で)
まだ序章である。芳賀一弥であるの件はやや笑いあり。これはイケると確信したのだ。
だがどうだろう、コメンテーターの眉間にはしわが出来上がっているではないか。一気に凍る研修会場。
そして真剣そのものではないかの件ではもう笑いすら聞こえてこない。
完全に我々の心はへし折られていた。
それでも、もう用意してしまったパワーポイントの悪ふざけ。爆笑ポイントだってまだある。
それをこの空気の中でやれというのか・・・。
つづく