昨年の9月に観た
夏/秋 編
に続く
リトル・フォレスト
冬/春
を観て来ました。
東北の奥深い小さな山村 小森 の一軒家で
ひとり自給自足の暮らしをする
いち子 ( 橋本愛 )の自然に寄り添った生活を辿るスロー・ストーリー
起きて食べて働いて寝るの繰り返しを
四季の移り変わりに添いながら
出突っ張りで田舎暮らしを危なげなく体現する
見事なる 橋本愛 さんのヒロイン映画であり
こんなにも堂々たる主演作を撮ってもらえるのは
誠に女優冥利に尽きると云うものでしょう。
前作で母親の 福子 ( 桐島かれん )が、なぜ家を出て行ったのかについては、
まぁ、想像していた範囲での処理でしたが、
親友役の 松岡茉優 さんが予想以上に女優としての存在感を示していて出色。
シンプルな生活をするのには、知恵と技術を伴い
手間暇が幾重にもかかるという要因をしっかり底に携えながらも
それを大っぴらに外へは出さない語り口が
作品をより一層やわらかいものにしています。
クライマックスの端折りっぷりなども作品の全体の構成を考えると
それはそれでも有りなのだろうと妙に納得させられる事しきりで
余裕のない都会の生活に慣れた身には、 α波 をすこぶる感じる作品でした。