赤緯占星術 | 運命ハック

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オリジナル占術を幾つか編み出しましたので、それを用いて不定期に占っていきます。
今後も独自の占術を産み出し、完成させていきます。

占星術に赤緯占星術というものがあるそうだ。


私の感触だと通常の占星術(黄経)をキャンパスに描かれた絵柄とすると、赤緯は油絵の厚みのようなものだ。
赤緯は黄経占星術の絵柄を強調しはするが、あくまで副次的な要素であり、それを主役扱いすることはできない。

しかし脇役としての分を弁えるならば、その効果は時に絶大となる。
場合によっては凡庸な将軍に有能な軍師がついたような異例の働きをする。


OOBとは地球の地軸の傾きに基づく太陽の赤緯における振り幅(プラマイ約23度26分)を越えた度数の天体のこと(23度26分は60進法表記)。
(地軸に傾きがない場合、太陽の通り道、黄道は赤道と重なる)

Wikipediaより(23.4度は10進法表記)。
>地球の自転軸は、公転軸に対して約23.4度傾いており、公転面に対する角度は約66.6度である。 

>δは太陽の赤緯で夏至には約23度26分、冬至には約-23度 26分、春分秋分では0度になります。


(OOBの発生率)
・月:15%
・水星:13%
・金星:12%
・火星:17%
・木星:1%
・天王星:8%
・冥王星:10%

赤緯を扱う人たちの中でOOBをレア扱いする向きもあるが、それは間違いだ。
上記の7天体はOOBを重複することも可能であり、何らかのOOBがホロスコープに含まれる確率は足し算で表され、実に約76%にも及ぶ。
そのためOOBが一つもない人(約24%)の方が相対的にレアだ。

ただ二つ以上ある場合は更に確率が低くなり、水星×金星だと0.156%。
水星×金星×火星だと0.003%。
レアと言うなら二つ以上のOOB持ちだろう。
三つならスーパーレアだ。

しかしOOBは太陽の影響圏を越えた「規格外」を意味し、必ずしも好ましい効果をもたらすとは限らない。
ないならないで平凡ながら平穏に過ごせるわけで、過剰性には吉凶二面がある。
それを個性として社会に認められればいいが、反社会性と見なされれば魔女狩りに遭う。


パラレル/コントラパラレルは油絵の厚みの部分だが、こちらの方がOOBより社会的成功を見るなら有益かもしれない。

OOBの規格外さはある意味愛着障害者の持つ異端さに通ずる。
愛着障害は愛着の欠乏により思想や技術での愛着の穴埋めに一生涯苦心し、結果的に技術革新や思想革命を起こし得る。

その歴史は古く、むしろ人類に文化文明を植え付け、発展させるための装置として愛着システムに意図的に愛着障害というバグを潜ませたのではないかとさえ思える。

OOBも別に約23度の地軸の傾斜で線引きする必要はなく、規格外の存在をあえて生むために用意された境界と言える。
占星術を始め運命システムはそれを製作したゲームマスター、地球管理者がいるということを念頭に置かないとその意図を汲み損なう。


ちなみに私の場合、水星と金星がOOBであり、かつ両者がパラレルを結んでいる。
これは知性と美意識が規格外の様相を呈し、かつ厚みをもって強化されていることを意味する。

パラレルとはコンジャンクションと似た働きをするとされ、水星と金星の場合、お喋りで人を楽しませるとか、楽しいと自分が思うことしか喋らないとかの意味になるが、外向的に薄く広くか、内向的に深く狭くかだ。
私は後者だろう。

また、太陽と海王星がコントラパラレルであり、これはオポジションのような作用があるため、葛藤により摩擦が蓄積され、それが解放されるなら強い力を発揮する。
力の行使の前に葛藤に潰されるなら凶角と見なされるが、長く生きれば立つ瀬も生じる。

太陽とは自己・自我であり、海王星はその溶解と融合を意味するので、サナギが内部で肉体をどろどろに溶かし、蝶に変態するような自己変容を暗示させる。
これもまた羽化する前にサナギが潰されれば元も子もなくなる。
葛藤の強い運命を背負わされた人間はなるべく長く生きねば晩成の栄光に預かることは少ない。

海王星は宗教やスピリチュアルを表すとされるが、それは人の精神のタガを外し、解放するのがそれらしかなかった時代の定説であり、近代以降は酒や薬物、ドラッグもその役割を果たすようになった。

また、宗教もドラッグのようなカルトが現れ人心を惑わすが、誘惑・困惑・混乱は海王星の象意でもあるため、精神が溶解した先に融合し、何者になるかが重要となる。
ただ変わりたいだけで将来のビジョンがない場合、粗悪な海王星象意対象に帰依し、洗脳の結果化け物に変えられ、取り返しのつかないことになる。

将来のビジョンとは太陽に帰属する自己意識であり、海王星の溶解作用を主軸にせず、あくまで主人は太陽である自己であり、変容効果は主人に手懐けられたしもべでなくてはならない。
これは酒にも薬物にも宗教やスピリチュアルにも当てはまる。
もちろん占いや瞑想にも。


確たる自己を構築するのは溶解/融合の海王星でなく分解/構築の天王星の領分であり、それを支配星とする水瓶座や支配アスペクトであるクインタイルが出生図にあれば海王星に対抗・対応できると考えられる。

私の場合もそのパターンであり、天王星の外殻と海王星の内容物がうまい具合に機能したとき、OOBで規格外を来した知性と美意識が相乗効果を生み、天賦の役目を果たすと期待している。

赤緯占星術を使った私の特徴を端的に表すなら「自己変容に特化した美的知性」といったところか。
この場合、美的とは単純な美しさというより、美を顕現させる彫刻のような「(不要物を)えぐり、削り取る知性」と考えてもらいたい。

金星とは金属であり、優美な女神ヴィーナスをイメージすると痛い目を見る。