さて、イランです。
イラン・イスラム革命 1979年4月1日
九星流占命術では風雷益・土侮雷・土侮風で、自国の利益を追求し、独立性を愚弄し、国際的信用や情報戦を手玉に取ります。
外発では雷風恒・雷剋土・風剋土で、表面的には安定しますが独立性の為に犠牲となり、国際的信用の為に奉仕します。
五黄は象意に核兵器や核廃棄物を含みますから、イランの弄ぶ独立性に核開発が絡んでくるのでしょう。
ただ内発で見るとかなり強力な配置であり、只者ではありません。
スラム街のシリアとは格が違いますね。
大運を見ると、1979~87年が震為雷・巽為風・五黄×五黄で、自他共に切りつけ、状況に流させ、破壊的な創造性を発揮する時期です。
・1980 9月~1988 8月 イラン・イラク戦争
88~96年が雷地豫・風雷益・土侮風で、楽しさにかまけ、利益を出し、情報・商売を掌握します。
・1991 湾岸戦争でイランは中立を保つ
97~2005年は雷水解・風地観・土侮雷で、状況が解体され、冷静に観察し、独立性を愚弄する時期です。
・2001 イラン、アフガニスタン戦争で中立を保つ
・2002年にイランの反体制組織や米国が相次いで秘密の核施設を指摘し、イランの核兵器開発疑惑が一挙に強まった。
このサイクルで核開発が始まり、状況が変化し、冷静に研究しつつ独立性を掴み取ろうとしています。
06~14年が雷火豊・風水渙・五黄×地で、豊かさを獲得するも血の入れ替えが起こり、破壊的創造性を破棄する時期です。
・06年4月には低濃縮ウラン製造に成功、
・07年4月には産業規模の生産能力を持ったと宣言した。
このサイクルでは核開発に成功し豊かさを得て、国家の質が刷新され、破壊力を手にしています。
15~23年が雷山小過・風火家人・土剋水で、オーバーにやり過ぎ、家庭内で問題が起き、病気障害にさいなまれる時期です。
現サイクルですが、調子に乗ってやり過ぎの嫌いがあり、国の内部から障害が発生するかもしれません。
例えば核関連施設での事故や外国の諜報機関によるテロや要人暗殺、クーデター未遂などでしょうか。
24~32年が雷沢帰妹・風山漸・土漏火で、分不相応に目的がちぐはぐさを生み、歩みのペースが落ち、情熱が空回りする時期です。
各国との相性を見ると、アメリカとはイラン優位だと雷火豊・風雷益・土生沢で、豊穣と利益、財産形成ですので、これは考えうる最高の卦の並びです。
アメリカ優位だと火雷噬嗑・雷風恒・沢漏土で、敵認定して噛み付き、状況に変化が起き難く、努力が空回りし利益が漏れる関係です。
国力的にアメリカが優位ですので概ねアメリカ目線での運勢が具象化していますが、局地的にイランが優位に立つとイランにとっては良いこと尽くめの流れになります。
なのでアメリカ的にはイランにイニシアティブをとられたら終わりですね。
ロシアとの相性はイラン優位だと雷火豊・巽為風・土生天で、豊かさを手に入れ、状況に流され、成果を出す好相性です。
ロシア優位だと火雷噬嗑・巽為風・天漏土で、敵認定して噛み付き、状況に流され、努力が空回りし成果が出にくい関係です。
卦の並びはアメリカと似ていますが、内面的には情勢次第でころころ変わります。
社会面の卦は時間的には序盤を意味し、事実ロシアはイラン・イラク戦争ではイラクを支援していました。
現在は軍事面で緊密化していますが、ロシアがEUと経済的に繋がりを深めるに連れ、同一歩調を取りにくくあるようですが、最近のイギリスのロシア敵視の政治工作によりそれもまた不確定になりつつあります。
その辺が漏れなのでしょう。
何にせよ卦の配置的にイランは米ロに対して優位に立てば圧勝ですので、核武装により不可侵の防壁を獲得し、経済的に自給できればかなりの強国になれる可能性があります。
イスラエルとはイラン優位だと雷沢帰妹・風剋土・土侮雷で、ちぐはぐになり情報戦で負けるも独立を愚弄します。
イスラエル優位だと沢雷随・土侮風・雷剋土で、マウンティングし、情報戦を制し、敗戦する関係です。
序盤中盤ではイスラエル有利ですが、最終的にはイランが勝利するようです。
イスラエルは他の占断でも雷剋土の敗戦がついて回ってますので、運勢的にはやはりそういうことになるのかもしれません。
日本とは日本優位だと震為雷・土侮風・水侮土で、双方で傷つけ合い、信用・情報を愚弄し、謀略にはまる関係です。
イラン優位だと、震為雷・風剋土・土剋水で、双方で傷つけ合い、信用・商売のために犠牲となり、障害が立ちはだかる関係です。
日本はイランとは友好的なスタンスを維持していますが、初っ端からきな臭く、中盤で日本がイランの石油目当てに利用し、最終的には謀略からどつぼにはまるという中々凶悪な相性です。
これを見る限りは日本もイランもあまり関係を結ばない方が双方のためでしょう。
イランの大運が現サイクルでは日命卦が病気障害ですので、今後中東情勢が不穏になっても触らぬ神に祟りなしということで、日本は口も金も出さない方が良いかと思います。
ということで以上です。