前記事にも書いたように、
今年はいつもより多くのお宅に初盆参りに伺った。
ところで、ブログでも何度か書いているが、
膝の痛みは一向に快復しない。
それどころか、だんだん酷くなって、膝が曲がらなくなっている。
そんな訳で、仏壇の前でも正座することができない。
膝を折らず、
つまり太ももがふくらはぎに接することなく、
中腰でお参りをする。
大きな体躯を窮屈に折り曲げて、
深々とお辞儀をするのだ。
遺族に向かって挨拶する時も、
上半身ごと畳に頭をすりつけて、
膝を曲げずに器用な姿勢をとる。
上手く誤魔化しているはずだ…
と、当人はそう思っているのだが、
何人かの人から指摘されるのである。
「Qとんさん、
足は、どーかしたんかぇ?」
ここで、毎晩の酒でダイエットが一向に進まぬことや、
日頃の怠惰な運動不足の生活の一部始終を披露することになる。
すると、どこの病院で治療しているのかと聞かれたりする。
そして、好意でアドバイスしてくれるのだ。
「そこじゃ~、いつまで経ってん、良ぉーならん。」
「ウチの死んだ爺さんはソコを止めて、
隣町の○○病院に行き出したら、
一発で正座ができるようになった…」
仏壇の遺影を懐かしそうに眺めやりながら教えてくれると、
相槌を打たざるを得ない。
「あー、そこはダメダメ。
市民病院に週一回来る別府の先生。
こん先生に診てもろうたら、
アタシん膝も一発や。ほら見てん…」
と、器用に横座りして、
黒のタイトスカートの横にダイコン足を並べて、
膝の屈折を見せてくれるご婦人もいたりした。
心が揺らぐ…
今診察を受けている先生とのつきあいは長い。
今さら他所の病院なんぞに行けない。
隣町の○○病院の先生も、顔見知りである。
だが、今診てもらっている先生の後輩で、
開院に際しては色々アドバイスをした間柄であることも知っている。
後輩先生に診察してもらったのが分かったりすると、
今の先生のプライドを傷つけてしまう…んじゃないか。
週一で市民病院に診察に来ているという先生に、
直接別府の病院で診察を受ければ、誰にも分からないか。
で、その病院に電話して予約しようとした。
ところが、紹介状のない初診の患者は、
いっさい受け付けていないとのこと。
今の先生に、他所への紹介状を書いてもらうなんて、
そんな薄情なことは頼めやしない。
田舎町に住む悲哀。
人間関係のネットワークが太く強い分だけ、
掛り付け医も、そう簡単に変えられないのである。