ヒゲヲヤジさんのリクエストに応えた訳ではないが…

孫シリーズの第3弾! (笑)


孫は3泊4日の父親の故郷での夏休みを終え、

昨日の昼、喧騒な大都会に帰って行った。


昨日は、午前中近所に住む甥っ子の子ども達が遊びに来ていた。

孫にすれば二従姉兄。

小学2年生と幼稚園の年少のお姉ちゃん、お兄ちゃんだ。


今までも孫が帰ってくると、

お守のような相手をしてくれていた。

孫も顔を覚えていたようだし、

3歳になって会話やルールが理解できるようになったからか、

2時間ちょっとの間、賑やかに遊んでいた。


墓参りが終えた孫の両親が帰って来て、

ぼつぼつ空港に向かうことを告げると、

子ども達の間に水を打ったような静けさが漂った。


孫の父親が、玄関先での記念写真を撮ろうと声をかける。

幼稚園年少のお兄ちゃん、車の陰で唇をかみしめている。

それにつられたように、

小学2年生のお姉ちゃんも今にも泣きそうな顔になる。


それに比べて、車の中の孫は嬉々としている。

「バイ、バイ。

 また来るねぇ~」

と無邪気なものである。


信号が青に変わって、

婆さまの運転する車が動き出すと、

とうとう我慢できなくなった二人の頬に涙が…

隠れるように乗ってきた母親の車に乗り込む。


それを見ていて、ふと懐かしい思い出がよみがえった。


家業に盆や正月がなかったせいで、

母の生家に家族揃って里帰り…という経験は一度もない。

その代わりという訳ではないが、

祖父の家督を継いだ長男の父のもとには、

父の姉弟の家族を始め多くの親族が、

何かごとの度に、わが家に集まることが多かった。


おじさんやおばさんの昔話を聞くのは愉しかった。

年上の従兄弟から手品や新しいゲームを教えてもらった。

同年代の親族の子とすぐに仲良く遊んだものだった。

あっという間に、時が経ったものだった。


そして、みんなが帰る。

すると、いつもの生活に戻っただけだというのに、

ぽっかりと空洞の空いたようなわが家が静かで寂しかった。


帰る者は、たいてい笑顔で手を振って出ていく。

見送る者だけが、辛い…

理不尽だ。

いつもそんな風に感じていた。


切れた紙テープが船の航跡の波間に揺れて、

ナホトカ港からシベリア横断して、

欧州3ヶ月の一人旅に出かける先輩とは、

もうこのまま生きて会えないのでは…

と思った竹芝桟橋の初夏の夜。

本当にそう思った別れであった。


駅のホームで、閉まるドアに一気に別れが訪れても、

出ていく電車に乗っているのと、

ホームに佇んで小さくなる車両を見送るのとでは、

寂しさに違いがあるな…と思ったのも毎度のことである。


いかに数時間たりとはいえ、楽しい時間を過ごしたかの証。

二人の二従姉兄の可憐な涙を見ていて、

夏休みのいい思い出づくりだなと思った。


爺さまと言えば、やれやれといった感じ。

あの若かりし日の感傷的な別れの気分など微塵も湧かない。


予定していた「自然と戯れよう!」の予定プランニングが、

ほぼ未消化に終わった無念さだけを感じている。


でも、帰ってくる度に、間違いなく身体だけは成長している孫に、

次回こそは生存本能を引き出してやろうと、

今から手ぐすねを引いているのである。