平成最後(仮)の八重山遠征その5 湿地をめぐる | 九大昆虫班のブログ

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九州大学生物研究部昆虫班です。班員が交代して更新します。

 5日目の記事も西谷が引き続き担当いたします。どうかお付き合いください。

 

 遠征5日目、318日はゴミムシ屋のK先輩のもとで2か所の湿地をめぐりました。昼の部のメンバーはK先輩・甲虫屋のHくん・トンボ屋のIくん・西谷の4人です。

 

 4日目はかなり遅くまで活動していたので、10時ころにキャンプ場を出発しました(かなり前から起きていた西谷はアカアシセジロクマバチらしきハチを振り逃したり、ヨツメオサゾウムシを捕ったりしておりました)。

 目指す場所はとある水田です。森に囲まれた谷にため池と水田があるという環境です。

 ここではまずクビナガゴミムシを狙いました。ここはクビナガゴミムシの仲間が2種類いるようなのですが、午前中にスウィーピングなどで採集できたのは1種のみでした。

 

 西谷は何をしていたかというと、池の真ん中にいるミズスマシらしき昆虫を狙っておりました。Iくんがタモ網を持っていたのでそれを借りて、限界まで伸ばして捕ろうとしますがまったく届きません。

 あきらめきれない西谷は奇策を繰り出します。「そうだ。6mの長竿にタモ網をくくり付ければいいのでは?」

 こうして作った6mのタモ網を手に再びミズスマシに挑戦です。今度は何回か振り逃したのちに捕獲することができました。

 Hくんに訊くと、ツマキレオオミズスマシだということでした。池全体での生息数は20頭くらいであるように見えました。池の中心近くで群れを作って泳いでいました。

 

 昼頃にはちょうど干潮になるため、干潟に海の甲虫を探しに行きました。

 結果は、何もいない、ということでした。選んだ場所と潮の引き方がいまいちだったようです。

 

 昼過ぎからは前述の水田に戻って採集の続きを行いました。西谷は道ばたの木の葉や草の葉をスウィーピングしましたが、特に目立ったものは捕れませんでした。5~1㎜の寄生蜂が少し捕れましたが、科や上科すらもよくわかりません。勉強不足です……。

 Iくんは水田の上を飛んでいるヤンマを狙っていましたが、捕獲できなかったようです。

 K先輩は無事2種類目のクビナガゴミムシを採集していました。さすがです。

 Hくんは様々な甲虫を採集していました。彼の捕る甲虫は本当に多様で、面白いです。

 

 このような感じで夕方まで採集を続けて、昼の部は終了です。夕方からは一旦キャンプ場に戻り、ライトトラップの道具をとってきました。

 

 ライトトラップの場所は、また例の水田です。メンバーはK先輩・Hくん・Iくん・徳升くん・西谷の5人です。

 この水田の近くの森はヒメボタル観察のポイントであるらしく、夜になると多くの人が水田の入り口に車を停めていました。

 この日は特に湿気が多く、水田に向かう農道にはたくさんのカエルたち(サキシマヌマガエルだと思われます)が出てきており、踏まないように運転するのが大変でした。幸い、1頭も轢かずに到着できました。

 さて、池の近くまで行ってライトトラップを点灯します。が、風が強いです。白い幕を固定するのに大変苦労しました。そして、小雨が降り始めました。

 「虫は、来ないんじゃないかな……」という会話がなされ始めます。そして予想通り、ライトトラップにはあまり昆虫が来てくれませんでした。一番のハイライトはコガムシらしきものが飛んできたことでしたが、コガムシはそのまま闇に消えてしまいました。

 一方で、水田周辺のナイトルッキングは大変面白かったです。湿度が高いおかげでものすごい数のゴミムシたちが出てきてくれたのです。目につく中で大きなものではオオスナハラゴミムシ、オオミイデラゴミムシ、ムナグロミイデラゴミムシなど、小さなものではキベリアオゴミムシ類などがいました。キベリアオゴミムシ類はとても個体数が多かったです。とてもきれいでした。K先輩やHくんはほかにも多くの種類のゴミムシを採集していました。

 西谷はもっぱらカエルの観察とカタツムリいじりをしていました。カエルではヒメアマガエル、サキシマヌマガエル、ヤエヤマアオガエルが見られました。また、ヘビではサキシママダラと思しき尾を確認しました。すべて普通種だと思いますが、初めて見るものばかりで感動しました。

 

 ちなみに西谷たちが水田にいる間、N先輩とTくんは先日行った山に登っていました。雨の中ものすごく大変だったのではないかと思います。

 

 西表3日目はこれで終了です。

 

 この日も写真を撮り忘れておりました。申し訳ありません。

 

 文責 西谷