【妊婦心得】
インフルエンザ予防接種は
全妊娠期間で接種が推奨されています
その理由は・・
今年も
インフルエンザ予防接種の季節が
やって参りました
どうも
今年の生産量は
色々あって、
かなり数が少ない
みたいなので
接種したい人は
早めに病院に
問い合わせておきましょう
かくいう私のクリニックも
なんとか妊婦さん分の
ワクチンは確保しました・・
新規開業でワクチンを確保するのは
意外と大変でした・・
さて
日本の産科ガイドラインでは
インフルエンザワクチン接種は
全妊娠期間で接種が推奨されています
その理由を解説
・・の前に
１）そもそもインフルエンザとは
まあ、日本は毎年毎年
インフルエンザと
騒ぎすぎな印象がありますが
冬に流行する
高熱・関節痛が特に顕著な風邪
です
日本だと
お決まりのように
今年もインフルエンザ流行
死亡者何人！
なんて大きく報道されるから
ものすごい大変な病気
と思われがちですが
言ってみれば
酷い風邪
日本だと
インフルかも→検査検査！→タミフルタミフル！
なんて大騒ぎして
抗インフルエンザウィルス薬が
バンバン処方されていますが
実は本来診断に検査も必要ないし
海外だと、
インフルですねー
家帰って寝ててください
って言われて終わりレベルの病気です
普通に元気な
若い年代であれば
そこまで神経質になる必要もありません
注意しないといけないのは
小児とか高齢者とか
重症化しやすい方ですね
２）妊婦さんとインフルエンザ
さて
実は妊婦さんも
重症化に注意！
しないといけない集団です
入院しちゃう様な重症化リスクは
１４〜２０週 １,４倍
２７〜３６週 ２,６倍
３７〜４２週 ４,７倍
という訳で
注意が必要なのです
・・・
・・・・
ただガイドラインの
根拠論文を検索してみると
１９９８年発表の論文で
対象妊婦が
１９７４〜１９９３年
うーーん
古くない？？
自分が生まれる前からのデータ・・
ただ
同じ環境下では
妊婦さんの方が
インフルエンザが重症化しやすいであろう
ことは何となく言えそうですね
という訳で
妊婦さんはインフルエンザの
重症化を予防するために
ワクチン接種しよう！
という流れになるのです
３）インフルエンザワクチンって？
よく
ワクチン打っても
感染するから意味なし！
なんて意見も聞かれるけど
１００％では無くても
予防効果は有しますし
感染の疫学的には
ワクチン打っても
自分は感染した！
だから意味がない！
という
自分は〇〇だった的な意見って
意味はなくて
〇〇％の感染が防げるので
ワクチン接種しておけば
感染拡大を予防できる
ってところに意味がありますので
周りに重症化リスクが高い人がいたり
自分がリスク高い人は
特に接種を検討してください
仮にインフルエンザになっても
重症化を防ぐ役割もあるので
ちなみに
インフルエンザワクチンは
不活化ワクチンですので
妊娠中に接種しても大丈夫です
ちなみに風疹ワクチンは生ワクチンなので
妊娠中は接種できません
４）妊婦さんへのインフルエンザワクチンのもう一つの効果
実はワクチン接種には
本人の感染予防
重症化予防以外にも
もう一つ利益があります
ワクチンの仕組みって
免疫源を注射して
体内で抗体を作っておくことなんだけど
この抗体は
臍帯血を通過する事ができる
ため
満期での接種は
生まれてくる赤ちゃんの
インフルエンザ感染リスクの軽減
も期待されます
５）チメロサールフリー？？
日本って
ワクチンというと
色々な批判が発生しますが・・
その中の一つが
ワクチン防腐剤の
水銀（チメロサール）
が極少量含まれている
って指摘
それによって
児の自閉症リスクが上昇するのでは？
って議論がされたりしました
一応すでに
その議論は否定されているし
ガイドラインにも
影響なし！
って明記されているけど
もう
正直イチャモンレベル
だと思うよ
ワクチンに含まれる
チメロサール量は
0.004ｍｇ〜0,008mg/ml
マイクログラム換算では
4〜8μg/ml
ですね
以前作ったアプリにも
詳細は載せているけど
魚にも水銀が含有されていて
大量接種は注意！
何ですが
妊婦さんの水銀摂取耐用量
（これ以上摂取しない様に注意！ライン）
2.0μg/Kg/週
カツオ・ブリ・マグロ
日本人がよく口にする魚達
80g中軒並み水銀10μg以上
http://www.pref.aichi.jp/eiseiken/3f/gyo_hg2.html
愛知県衛生研究所より引用
すっごい見やすいから拝借させて頂きます
それなのに
ワクチンに含まれる
数μｇのチメロサールを叩くのは
どう考えてもイチャモンレベル
と思わざるを得ません
吸収率が違う？
血液内投与だから？
水銀の腸管からの吸収率は
９０％以上です
という訳で
防腐剤フリーのワクチンがあれば
そちらを接種した方がいいけど
なかったら別に
防腐剤ありのものでも
全く問題ありませんよ
とガイドラインにも明記されています
まあ
多くの産院では
チメロサールフリーを
用意してるけど
・・・・
ちなみにうちも
まあ上述した様に
別に添加されている防腐剤の量は
影響あるレベルとは
とても思えませんので
会社でお金出して
打ってくれるなら
そちらでもいいし
内科に防腐剤入りバイアルしかない
というのであれば
それを接種して頂いても
全く問題ないと思います
６）妊娠初期でも大丈夫？
なんか１４週以降じゃないと
接種できない施設もあるみたいだけど
全妊娠期間で接種が推奨されています
特に妊娠初期接種例で
リスクが増加する報告もなし
どころか
妊娠初期のインフルエンザ発症
重症化で奇形リスクが上がる
なんて報告もあるので
接種した方が有益性が高いと思います
７）発症したらタミフル？
まあ今は他の薬もあるのですが
有名なのでタミフルと書きましたが・・
一応重症化を予防するため
タミフル投与が勧められています
それどころか
インフルエンザ発症患者さんと
濃厚接触した場合に
予防的内服
も推奨されているのですが・・
これについては
あくまで自分の考えですが
うーーーーん
という感じです
日本って
全世界のタミフルの
７割以上を処方した
なんて異常な国なんですよね
それこそ
元気な成人については
インフルになっても
タミフル処方すらしない国が
ほとんどな訳で・・
発症した妊婦さんに
タミフルを出すのはまだしも
予防的投与を
やりすぎたりしたら
将来が心配ですね・・
すでに１０年前に
タミフル耐性ウィルスも
出現しているので
抗インフルエンザウィルス薬を
狂気的に処方するのは
やめといた方がいいと思うんですよね
大体濃厚接触って言うけど
１シーズンで
周りでインフルエンザになった！
なんて人３人や４人くらいいるでしょう？？
その度にタミフルなんて内服してたら
やっぱり不利益の方が大きいと思うんですけどね・・
まあ、
まずは予防接種をしましょう！
まとめ
妊婦さんは
インフル予防接種を
ぜひ受けましょう
自分の体で気になる事があったら
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（なんかまた仕様が変わったみたいですね）
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遠藤レディースクリニック
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