ネコから出る白いほこりとDDTの話 | kyupinの日記 気が向けば更新

ネコから出る白いほこりとDDTの話

 

このノラネコがブルッと体を震わせると、DDTのような白い埃が出た。こりゃなんだろうか?と思うほど。

 

 

DDTというと終戦後のシラミの駆除のため、子供達が頭から浴びせかけられている古い映像を見ることがある。DDTはシラミ駆除のため広く使われていた。

 

ナチスドイツのスターリングラードの包囲戦でも発疹チフスのために多くの兵士が亡くなったと言われている。おそらく発疹チフスに悩まされたのは、ソ連軍や市民もそうだったと思う。ナチスドイツの収容所も同様である。

 

 

DDTは終戦直後のシラミ駆除だけでなく、稲の害虫にも駆除剤として広く使われたが、自然界での分解が遅く、生物濃縮されることがわかって来て、その有害性から日本だけでなく世界的に禁止されるようになったのである。なお、日本国内の生物濃縮の代表的な事例は水俣病である。

 

 

しかし、今もなおDDTはマラリアの原因となる蚊の駆除には有力な防虫剤で、発展途上国では使わないわけにはいかない国も多い。2020年のWHOの統計では、全世界で2億2900万人のマラリア感染者が出ている。そのうち90%以上はアフリカである。

 

従って、農薬としてはもはや使われていないが、マラリアを防ぐ目的では今なお使われている国があるのである。

 

マラリアは日本は全く関係がないと思う人もいると思うが、温暖化が進むと日本でもマラリアが発生するリスクがある。

 

 

過去ログでは 、そのような環境汚染物質が現代の発達障害系の疾患を増加させた可能性があると記載している。(私見)

 

参考