ひきこもりは治癒過程ではない | kyupinの日記 気が向けば更新

ひきこもりは治癒過程ではない

自閉性スペクトラムの人の「ひきこもり」は治癒過程ではない。

長くひきこもっていても、期間に比例し、良くなるわけではないから。

一方、うつ病のため自宅で静養することは治療的であり、この精神疾患の「ひきこもり」は治癒過程とも言える。過去ログで触れているが、ずっと昔は抗うつ剤などなかったので、うつ病はゆっくり静養しているしか治療法がなかった。

これは結核の治療と似ている。細かいことを言うと、結核は栄養を十分に摂らないといけないが、うつ病はそこまで栄養について言われない。(ただし、うつ病も栄養が偏っていたり、不足するよりは充足してる方が良い)

つまり、一般に言われる精神所見の「ひきこもり」は休養とは言わない。(←うつで言う休養のこと)

ただしストレスを避けることにより、一層、病状悪化するのを避ける「消極的な」効果はあると思われる。

「ひきこもり」が突然、自然治癒するように良くなることが稀にある。過去ログの3年寝太郎もその類である。

これは同じ「ひきこもり」でも社交不安障害の部分が軽く、双極性障害的な重なりがある人に起こりうると思われる。

ひきこもりは治療的という視点でその要素がないので、ただ放っておいた場合、改善する確率の低い病態である。

参考
精神疾患における非日常の考え方(12)
脊椎カリエス
広汎性発達障害と心因反応