プラスアルファがないですね | kyupinの日記 気が向けば更新

プラスアルファがないですね

看護学校で試験をした時に、授業の感想も書かせている。看護学校在学くらいの年齢の人は精神科に受診している人も数人いる。これは良いとか悪いとかではなく、精神科もわりあい敷居が低くなったと感じる。

感想では、平凡に授業などの感想のほか、自分(准看護師などとして)働いている精神科病院での体験について書かれていたり、自分が受診しているクリニックの医師と比べて僕がどうだというものもあった。

ある学生さんによれば、僕は「全然、精神科医っぽくない」んだそうだ。その学生は精神疾患を持っていて、いろいろな精神科医にかかったことがあるらしい。

なんだか、喜んで良いのかどうか複雑。

僕が6年目くらいの時、研修医を1名指導していたことがあった。その少年によれば、僕は精神科と言うより「外科医っぽい」んだそうだ。これはO型性格で雑だからかもしれない。

彼によれば、それでも誉めているらしい。僕は内向的ではなく、けっこう喋る。しかし社交的かというとそれほどではないと思っている。僕はわりあいシャイなのだ。

精神科医は話すのが仕事なので、わりあい話すのが好きで陽気のように思っている人もいるかもしれないが、それは全然違う。

先輩医師の話。ある病院に勤めていた時、お昼休み中に医局に帰ってみたら、数人いる精神科医は、休憩中、誰一人、一言も喋らないのだそうだ。和気藹々の雰囲気とは程遠い。「いったいこの人たちは何なんだ」と思ったという。

僕はここまではないけど、それに近い状況でしばらく仕事をしていたことがあった。みんな内向的過ぎて全然喋らない。それどころか、相手の目を見て話ができない人までいた。

当時の医局では、ドクターに加え、OT(作業療法士)、臨床心理士、PSW(精神保健福祉士)の人たちと一緒に机を並べていた。彼女(彼)らたちとバカ話をしていたのは僕だけだったのである。そういう光景を見て、あの少年は「外科医っぽい」と言ったのかもしれない。

ケーシーを着ていたし(笑)。


過去ログから
354投稿者:kyupin  投稿日:2002年07月18日(木) 02時12分22秒
変わり者といえば思い出したが、確か5~6年目の頃、他科からローテートで来る研修医を指導していたことがある。今から考えると指導できるほどいろいろ知っていたか疑問だが・・

ある研修医が言っていたが、僕は外科医っぽいんだそうだ。何故外科医なんだ?と聞くと、いやkyupin先生みたいな人、多いですよ外科医に、という。

つまりこうなんだろうと思う。僕はどこの病院に行っても、重宝がられた。というのは仕事がさばけるので、一匹置いておくと非常に便利だからだ。総合病院などでは、誰よりも新患を診た。相対的に仕事が速いので、必然的に新患が廻ってくるのだ。したがってババを引くことも多い。刺されそうになったとか、救急外来で修羅場に立ち会ったとかいうのは必ず僕だった。

こういうタイプの精神科医の欠点は、仕事が雑なところだろう。こういったところも、外科医っぽい。彼の言う外科医っぽいというのはこういう風に理解した。

それに、当時医局では僕以外誰も喋らなかった。日常生活で極めて無口な精神科医がたまたま多かったためだ。医局でPSWやOTと喋っているのは僕だけだった。外科医は社交的で、人間的に面白い人が多い傾向はある。医局の状況もそういう風に言われる原因になっていたと思う。


別の過去ログから。
691投稿者:kyupin  投稿日:2001年09月14日(金) 01時08分45秒
近くの総合病院によく患者さんを紹介している。うちの病院の看護婦さんに付き添ってもらい受診している。ある患者さんが受診した時、その病院の医師に「○○病院の先生はプラスアルファが無いですね」と言われたらしい。よく言っていることがわからないので、うちの看護婦さんが聞き返すと、つまり、精神科医はちょっと変な人が多い(ここがプラスアルファという意味)が、うちの病院の精神科医は普通人っぽいといった風だったらしい。

この話は面白いので、精神科医の友人に話したら、バカ受けだった。
「これほど悪い意味のプラスアルファも無かろう・・」
「一応、誉められたことになるんだろうな・・」

が、ある友人が、「いや、意外に深い意味があるのかもしれない・・」などと話していた。

参考
精神科医は・・
精神科医は・・(続き)
ソラナックス