※これは1980年に先天性心疾患で生まれた女の子の母親が当時付けていた日記です。
時を経て、どこかの誰かの支えになると幸いです。
※同じ病院の仲間が亡くなる記述です。
読み進めても問題ない方のみ、読み進めて下さい。
※40年以上前の出来事です。現代の医療機関、医療技術とは関係ありません。
※個人情報が多く書かれていたため、個人特定されそうな記述は明記しません。
7月5日
きゅうがおんぶされて散歩に行くと言い出したので、部屋から出てぶらぶら歩いていると
Tさんが目を真っ赤にしてナースステイションに行き「ありがとうございました」と頭を下げていた。
これはショックな出来事だ‼
あの子は 駄目だったのだ。
きゅうと同じファローである。
手術の副作用で肺高血圧で、あまり順調ではなかったようだ。
Kちゃんも去年の同じ時期に、故陳地手術した後バイ菌が入り、
人工血管に付着して駄目だった。
やはり心臓が悪いとどんなに頑張っても長く生きていけないのだろうか。
本人にしてもつらかっただろうに。
飛んだり走ったり、普通の子と同じようにできたらどんなにいいだろう。
人間として生まれてきたからには普通の子と同じようにしたい
又育てたいと思うのが親の気持ちでもある。
私は何が何でも、きゅうを根治までもっていく
何としてでも 元気にしてみせる‼
私の執念と意地できゅうを元気にするし、心臓病を治す。
弱気にはならないし、弱音もはかない。
一番つらいのはきゅう自身である。
私はきゅうが心臓病と闘っているのを、見守ってるだけ
手助けしているだけにすぎないのである
でも、私が必ず きゅうを元気にしてみせる
きゅう‼ガンバロウネ‼
母の字が、いつもより粗ぶっている。
誤字も多い。