平成の39 ⑦ | ネクラな少女時代と大人になってからの統合失調症

ネクラな少女時代と大人になってからの統合失調症

 貧乏、体罰、イジメ、モラハラから生まれるマイナスな感情を受け止めてくれる人を探しています。

 私は早出しろと陰に陽に圧力をかけられ辛かった。そしてその圧力は私一人に来ていた。タマキ(女性)とは会話できる仲だと思っていた。聞いて欲しかった。しかしタマキは切迫流産で入院中だった。無事出産するまでは明るいニュースのみ届けようと決意した。私一人駅に行くため寄り場(=寄せ場)を歩いていた。後ろからコウジンが来て会話しながら歩いていた。コウジンは当時29歳くらいで昔の市川海老蔵と横浜流星を足して2で割ってパーツをやや中心に寄せたような美青年で労働組合内で執行委員(組合員の中から選ばれ労働環境を良くする役割の委員)を務めていた。彼は転職者で前職は保父で女性労働者が出産、子育てしながら働く場面を何回となく見て来ているはずだった。私は彼からタマキへの激励メッセージを聞き取り、タマキに伝えようと思いついた。コウジンはマサル係長やキヨミ(男性)と世代も違い、何か温かみのある人間らしいコメントが聞けるものと期待していた。
 「これからタマキさんのお見舞いに行くんだけど何かメッセージありますか?」
コウジンの足が止まった。私にとって永遠と感じられる一瞬の沈黙があった。やがて頭一つ上である音がした。