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アメリカ南部を訪れる度に、どうしても訪れたい店がある。それがアトランタから車で一時間ほど走ったところにある、「Southern Pit」である。店内の壁には、所狭しと、昔の農機具であったり、剥製の動物が飾られている。それでいて、家族や友人たちと食事が出来るカジュアルな店で ある。南部訛りのウエイトレスが、ドリンクの注文を取りにくるのだが、ほとんどの客が注文するのはアイスティ。南部のアイスティは、北部と違って、砂糖入 りである。甘いのが苦手は人は、「アン・スイートン」って言うことを忘れずに。届くコップは超が付くくらいのスーパーサイズ。どうりで皆さんサイズが大き いはずです!
いつもオーダーするのは、同じもの。バーベキュー・ポークのスモールプレート。スモールと言っても、サイズは日本の大。バーベキューといっても、焼き肉で はない。丸焼きにした豚の肉を削いだものである。ビーフにしないのは、ビーフはポークに比べてドライだから。ポークにはほどよい、モイストがある。その肉 に、バーベキューソースをかけて食べるのだから、ドライなビーフでも結局は同じでは思うのだが、常連には「バーベキューはポーク」というこだわりがあるよ うだ。ちなみに、影響を受けやすい私も毎回ポークを注文する。
サイドディッシュの、コースローが上手い。嫌みのない甘口ソースが最高である。そして、コーンブレッドと、ブロンズウィック・シチュー。このシチューのことは前回、とは言っても1年前だが、紹介している。
このシチューを口にする度に、南部に来たんだという実感が湧いてくる。約120年ほどの歴史を持つこのシチュー。貧しさの中、多くの子供たちの空腹を満た すためにはシチューがベストだったことは、容易に想像がつく。母の知恵である。そんなことが食べる度に頭に浮かんでくる料理である。

アメリカ南部で食することの出来るもう一つのシチュウ。それが、ブロンズウィク・シチュウです。
トマトをベースにしたこのシチュウには、ライ豆、コーン、オクラなどの野菜が入っています。そこに肉が入っているのですが、かつてはリスやうさぎの肉を使ったようです。今では、チキン、ポーク、またビーフが使われます。ここからも、かつてはそれほど豊かでなかった人たちの食べ物だったことがわかります。
南部のどこででも食べられるわけではありませんが、私が行くレストランでは人気のメニューです。一口目から、トマトの風味とスパイスが口に広がります。そして柔らかい肉(私が食べるのはポークですが)と共に、いろいろな野菜がそれぞれの存在を主張しています。スパイスの利いたトマト野菜シチュウって言った方がイメージが湧くかもしれませんね。貧しくても家族が一緒に楽しんだ南部の料理。味以上に深みのあるシチュウです。
アメリカ南部の代表的な食べ物といえば、バーベキューだと答える人が多いでしょう。今日は代表的なスープをお教えしましょう。それは、「ガンボ・スープ」。セロリ、ピーマン、タマネギといった野菜に肉、もしくは甲殻類が入ったスープです。日本の鍋のように冬の料理だったのが、今では一年中食べることができます。先日も南部で久しぶりに食べましたが、かなり美味かった。とろみもあり、日本人にも食べやすいスープです。人気なので早く売り切れるのだとウエイトレスが話していました。南部にいらした方は是非ご賞味ください。