映画『ラストレター』と「ラストレクチャー」 | 英語講師土岐田健太の「教養」から学ぶ英語の授業〜出版・映像授業編〜

英語講師土岐田健太の「教養」から学ぶ英語の授業〜出版・映像授業編〜

全国の社会人、大学生、受験生対象に「英語の教養・文化から学ぶ英語」の授業をしています。33歳で出版中心生活へ。映像コンテンツ、本の執筆などを通して「自力で学問をするための英語」、「将来どこでも通用する英語」を伝えていきます。



今取り組んでいるお仕事は「感性の豊かさ」と「発想力」が必要なので、「取材」と割りきって意識的に読書と映画鑑賞をします。

今回観たのは『ラストレター』。(ネタバレはしないように気をつけます)小説もあります。

役者さんも松たか子さん、広瀬すずさん、福山雅治さん、神木隆之介さん、森七菜さんなど、豪華な顔ぶれです。

冒頭は「葬儀」のシーンです。姉の未咲(広瀬すずさんひとり二役)のことを悼む妹の裕里(松たか子さん)。そして、二人の高校時代にそっくりな姉と瓜二つの鮎美(広瀬すずさん)と娘の颯香(森七菜さん)は無邪気に外で遊んでいるシーン。この辺りのギャップもすれ違いを暗示するのでしょうか。学校の名前も記憶が定かではないですが、象徴的なネーミングでした。

同窓会には姉の訃報を伝えるために参加する妹の裕里。
同窓会では姉に間違えられたまま、しどろもどろのスピーチをしたあとバス停へ向かいます。男もそれを追い、そこには初恋の人美咲のふりをした裕里が。掛け違いのボタンを直していくように現実と過去の回想が行き来していきます。

ベタなパターンですが、このストーリーには一味違った捻りがあります。面白いです。ぜひ、劇場で。

福山雅治さんが小説家・乙坂鏡史郎として登場します。
行き違った手紙から、初恋の人がどのような人生を歩んだのか探って行きます。乙坂のインスピレーションは美咲であるため、第2作の取材と言いながらも、乙坂の恋心はまだ続いているのではないかと思わせる場面があるのです。文通の始まった妹の裕里との関わりも注目です。神木隆之介さんと福山雅治さんがダブる感覚が途中あり、これはスゴい演技力だと思いました。神木隆之介さんは子役時代から応援していて、『フォルトゥナの瞳』や『紫人荘の殺人』でも好演を魅せています!

『ラストレター』は2世代間の「葛藤」や「甘酸っぱい恋愛模様」が描かれます。想いを託した手紙と小説が世代をつなぐ媒介となっていて、「書かれたもの」の持つ力を感じる映画です!

「創作」に関する話も出てくるため、僕はそこに注目してしまいました。デビュー作『未咲』から次の作品を書けなくなった乙坂。この世にいない初恋の未咲の気持ちを推し測ろうと、乙坂は所縁の地を訪ねていきます。

そんな乙坂も徐々に希望を見いだしていき・・・。
(続きは映画館で)

話は変わりますが
仕事柄、合格後の受験の感謝の手紙をいただきます!

予備校講師としてもちろん返事は書けないため、

執筆する「本」や「仕事」の中にその先も激励メッセージを込めています!ただ、手紙を書いてくださった方々は将来活躍するときに思い出せるように名前を今も覚えています。

『ラストレター』観終わると、僕も「ラストレクチャー」が迫って来ていることを思い出すのでした。