今回はシミと美白化粧品について考えたい。

シミははたして美白化粧品で消えるものなのだろうか。

美容雑誌をめくると、いたるところに美白の文字が。

いくつか例をあげてみたい。


シミの予兆に、逃さず即効集中の美白マスク。
もうこれ以上シミを作らせたくない、大人の肌のために。
シミに緊急停止

さて、みなさんはそれぞれどこのメーカのどの化粧品かわかっただろうか

それぞれ、1つめが資生堂 HAKU、続いてソフィーナ薬用ホワイトニング、最後がPOLA ホワイトショットだ。

参考)花王 ソフィーナ 薬用ホワイトニング 紫外線を浴びつづけた大人の、「シミ」を防ぐ。

これほど、化粧品メーカー各社がこぞってシミ対策の美白化粧品を出しているからには、それだけシミに悩んでいる人が多いということだろう。


ちょっと、話はそれたが、そもそも美白化粧品でシミが消えるのかということだ。


その答えを得るためにはまず、美白化粧品に2種類のタイプがあることを理解しておく必要がある。

1つがシミが出来るのを防ぐ美白化粧品、2つ目が出来てしまったシミを消すもしくは薄くする美白化粧品だ。

シミを防ぐタイプの美白化粧品はそれ自体にできてしまったシミに働きかける効果はない。

これ以上、シミの原因であるメラニン色素を増やさないようにすることで、新陳代謝による自然なメラニン排出をまつというアプローチになる。

当然まだシミが出来ていなければ有効だが、すでにできてしまっている場合には効果が期待できない。

なぜなら、新陳代謝の衰えが加齢によりシミが増えた原因であることが多いからだ。


では、2つ目のタイプはどうだろう。

これにも、細かく分けると2つのタイプがある。


1つが、メラニン色素を還元するタイプ、もう一つが、強制的にメラニン色素を排出するタイプだ。

前者はいわゆる漂泊だ。おもにハイドロキノンという成分が使われることが多い。後者はターンオーバーの促進にあたる。

いずれにしても、適切な治療のなかで使用すれば、効果があるものの、誤った使い方をすれば、副作用を起こすことがあるため注意が必要になる。

市販の美白化粧品にもこれらの成分が含まれているものもあるが、副作用を押さえるため、クリニックなどでの治療で使われるものに比べ濃度が低く、その分効果も薄くなっている。

また、市販の美白化粧品は個人での利用が基本となるため、適切な量や用途で使われるとは限らない点にも問題がある。


結局のところ、市販の美白化粧品でシミを消すのは難しいと言わざるを得ない。