【公式ブログ】 週刊「神田恭兵」―明日も絶対晴れるっしょ!― -12ページ目

【公式ブログ】 週刊「神田恭兵」―明日も絶対晴れるっしょ!―

俳優・神田恭兵。その日々をちょこっと覗いてみませんか?

東京でのミス・サイゴンが終わってしまいました。
こうやってその日々を考えてみると、10月のオープニングナイトが本当にこの前のような感覚で、一つの大きな瞬きのうちに終わってしまったような、そんな楽しい日々。
いや熱中していた。

不思議と3度目の挑戦となるトゥイ役は、今までで一番新鮮に感じて舞台に向き合えています。

まだ地方公演を残しているから、総括するつもりもないし、本当にまだまだ道半ば。
だからこそ、自分でたどり着いた高い緊張感を保っていけるように、身体や声を今の状況でキープし続けて、この作品への感覚も保っていきたいと思っています。

そして様々な土地でこの作品の中に流れる何かを届けていけるように。

東京公演を観にきて下さった方々、応援下さった方々、本当にありがとうございました。
東京でのサイゴンの日々は終わってしまいましたが、悔いなく次の都市、岩手に向かいますね。

神田恭兵
沢山の仕事の中でも3度の挑戦をさせて頂いているのは、僕の人生の中ではトゥイ役が初めてだと思う。

そんな中で今回は不思議なほどにしっかりと作品と向き合うことが出来ている。

作品の本質って何だろうということはいつも考えていることだけど、トゥイという役をやっていて、自分よりもキムを見て欲しいなんてことを感じながらやったのは初めてだ。
いや、キムを見て欲しいというのは物凄い驕りで、、、トゥイがしっかりとキムを追い詰めていくことで、キムという人間を浮き彫りにできるのかと、思った。
だから今回はより自分を追い詰めなきゃいけないと心から思った。

作品に流れていることというのは、俺が心から思っていることはまだ作品が続いている以上は言う必要はないし、それは観た方が感じ取ってもらったことが全て。
ただ、俺はこの作品の中で何度見てもサイゴンが陥落するヘリコプターのシーンに心が揺さぶられる。
あの絶望。

あのシーンには出ることができないけど、あんなにも世界の絶望を体感できるシーンは他にないと思う。世界の縮図というか。


チームプレイとか昔から苦手だから言いたくないけど、一人一人が作品を成立させる方向に向かうことができれば、作品全体は莫大なエネルギーを持ち、この作品が大きなメッセージを携えていけるんだと思う。

そのためにも今日もできることをやろう。
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神田恭兵