「成長神話」に思うこと | 京都から世界へ -藤田功博の京都日記-

京都から世界へ -藤田功博の京都日記-

「京都の魅力を日本へ、世界へ」をキーワードに活動する観光企画会社のぞみ代表・藤田 功博のblogです。アイデアとフットワークを武器にして、観光業界を盛り上げていきたいと思っています。

 

京都にいると学生との距離が近いので、就活生と話す機会も多いです。近年の就活生の特徴として、「成長できる環境」とか「成長すること」を強く求める人がとても多いですね。企業側も「新規事業」とか「企画」を売りにしてそのニーズをつかもうとしています。その流れの中で思うことは、「成長」=仕事のスキルアップ、みたいに「狭く」とらえると、つまらないのではないか? ということです。そして、成長しなければ!!と、大人からのプレッシャーなのか、学生側にかなりの「焦り」があるなということです。これは「若いうちに成功することが良い」とか「早く成功することが良い」などという大人の刷り込みの悪影響ですね。

 確かに、仕事ができるようになる、営業で成績が取れるようになる、言われた仕事をきっちりこなせるようになる。これはこれで、非常に重要なことです。若いうちに成功すること、これも良いモデルになりますから、ひとつの価値だと思います。ですが、それはあくまで「一つの価値」であり、それが絶対であり、それを誰しもが目指すべきなのだということにはなりません。この考え方から抜け出せないと、焦ったり戸惑いが生まれるだけです。「じっくり時間をかけて成功する」とか「若いうちはだめだったやつが、年とともに大きな仕事をするようになった」という成功モデルも、世の中にはたくさんあるのです。死ぬまでコンスタントに良い仕事をしました、という生き様もあるのです。

 「業務スキルという意味の成長」よりももっと大切なこと、仕事をしていて目を向けなければならないことは、「おもろい人間になる=一緒にいて楽しい人間になる」「また会いたいと思われる人間になる」「困ったときに、良い意見を期待される人間になる」というようなことではないかと思います。仕事で扱うカネが増えたとか、給料が上がったとか数値ではかれる「成長」ではなく、数値化できない、感覚的なアナログな「成長」こそ、非常に大切であり、実はそれは「成長するってなんなのか?」みたいなことを肩からおろした時に実現することじゃないかと思います。本当に成長している人は「成長とは何か?」とかあんまり考えないのではないでしょうか。

 短期的な仕事のスキルアップは、実は「おもろい人間になること」の副産物としてとらえることをオススメします。仕事で稼いだお金を遊びに使って、人生を楽しんでみるってのはどうでしょう。仕事も大切ですが、好きなことに打ち込む。美味しい料理を作れたり、いろんな国を訪れて世界の色々を知っていたり、良いレストランをたくさん知っていたり、未知の経験をいろいろ知る「魅力的な人間」を目指してほしいなと思う次第です。それが必ず仕事にも良い結果をもたらします。

そういう「長い射程」での考え方がどんどん許されなくなってきて、ちょっと若い人はかわいそうかなと思う面もあります。

 

------------------------------------

Instagram︰@sake_spring @nozomi.pr

Twitter︰@osukyo
Facebook︰とっておきの京都
 
京都最大級の日本酒イベント「Sake Spring 2018」4/28土・29日開催!

チケットは公式サイトで好評発売中です。

【京都のことならなんでもご相談ください!】
とっておきの京都ツアーや、京都でのイベント(カンファレンス・新商品発表会・研修旅行・修学旅行・周年イベント)の企画アイデア提案いたします!

のぞみ公式サイトよりお気軽にお問い合わせください。(ご提案無料) 

各種実績はこちらから。