古事記奇譚 その5 ~ニニギノミコト 2~ | KANSAI SANPO

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あるときニニギノミコトは、笠沙(かささ)の岬に出かけて

 

麗しいおとめごと出逢ったのです。

 

笠沙とは薩摩半島にその地名がありますが、場所は定かではありません。

 

この前に次のような記述があります。

 

「韓(から)の国に向き合い、笠沙の岬に通じていて朝日や夕日が照り映える国」

 

だとすれば、北九州のどこかのような気がします。

 

 

 

 

 

(ニ)「おぉ~、べっぴんさんやんけ。ねぇちゃん、名前は?」

 

 

前回の続き、ニニギノミコトのナンパの場面です。

 

 

(コ)「はい。コノハナノサクヤビメ(木花之佐久夜毘売)と申します」

 

(ニ)「そかそか。おぬし、わしの嫁になれ」

 

(コ)「そんなん急に言われても、おとーちゃんに聞かなわかれへーん」

 

その「おとーちゃん」とは、山の神さまの大山津見神(オオヤマツミノカミ)。

 

オオヤマツミノカミはたいそう喜んで、

 

コノハナノサクヤビメの姉のイワナガヒメ(石長比売)も一緒に嫁がせたのです。

 

ところがこのイワナガヒメは器量が悪かったため、悲劇が起きます。

 

こともあろうにニニギノミコトは、イワナガヒメを見て一言。

 

「・・・(ブッサ!)。お、おまえ、帰れ」

 

なんと姉のイワナガヒメの嫁入りを拒否ったのです。

 

それも「器量が悪い」という理由で。。。

 

しかしこれには「オチ」があります。

 

 

 

 

 

これを知った二人の父親、オオヤマツミノカミは

 

「天つ神の御子の命が常永久であれとイワナガヒメを

 

木の花のごとく咲き栄えるようにとコノハナノサクヤビメを奉ったのだ。

 

それなのにイワナガヒメを返してしまうとは…」と、嘆いた。

 

そのためにその後の天皇の寿命は短くなってしまったのだ。

 

 

古事記はさりげなく天皇(大王)が現人神でありながら、人と同じ寿命の理由を

 

ニニギノミコトの愚行が原因だったと説いています。

 

さすがはアメノオシホミミの息子。

 

ニニギノミコトの愚行は、まだ続きます。

 

 

※今回の画像も本文とは関係ありません。