建仁寺 西来院
今年、2024年3月23日から公開が始まった建仁寺西来院に伺いました。
北門を入ってすぐの場所にある塔頭寺院です。
概要
開山:蘭渓道隆 宗派:臨済宗建仁寺派
歴史
もともと建仁寺境内にありましたが、長らく非公開だった西来院。
4年後の2028年に蘭渓道隆禅師の750年遠忌を迎えるにあたり、
境内の整備が進められて、今年公開されることになりました。
西来院を開いたは鎌倉時代に中国からやってきた僧侶・蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)。
西来院が「蘭の寺」と呼ばれる所以は、蘭渓道隆禅師の名前からきています。
境内にも計1,200株ほどの蘭が植えられているとのことで、
これから蘭の花の名所としても有名になりそうですね!
応永年間(1394~1428)に、蘭渓道隆禅師によって創建された西来院は
同じ年号中に、禅師の法孫・大宗が西来院と名前を改めたといいます。
庭園
本堂前庭園をはじめ、西来院には3つのお庭があります。
お寺を入ってすぐにみえるお庭は「九華青蓮」。
また、珍しい亀甲竹を植えた坪庭があります。
お庭全て中根金作の流れをくむ中根庭園研究所による作庭です。
中根近作は昭和の小堀遠州とも称され、先日ブログにも書いた大徳寺興臨院の庭園を復元作庭したり、枝垂れ梅と落ち椿で有名な城南宮の神苑を作庭したことで有名です。
本堂前庭の枯山水庭園は、蘭渓道隆禅師のふるさと・中国四川省にある峨眉山(がびさん)あたりの風景を表したもの。
峨眉山の頂上からみた、雲海の合間から周りの山々が頭をだす姿を表しています。
そう思いながら見ると「確かにそう見えるぞ…!」と感心しながら鑑賞しました
坪庭は竹と蘭の共演。
彫刻家の樂雅臣氏が奉納した石器「円宗」に浮かぶ蘭の花が見事でした!
アートな空間
今回整備されたことで、現代アーティストによる作品が多数奉納されました。
本堂の天井には2匹の龍が描かれています。
これは中国人アーティストの陳漫(チェンマン)氏が描いた「白龍図」で
横約13m、縦約6mという大きな作品。
また、陳漫氏が龍と獅子を描いた屏風「唐獅子図屏風」も本堂内に飾られています。
私はこの「唐獅子図屏風」の獅子がとても気に入ったため、唐獅子の御朱印を頂きました!
御朱印は「お寺内の作品を実際に見て好きなものを選んでください~」と仰られたので
一番気に入った獅子にしました🐅
他にも木村英輝氏が奉納した金屏風「登竜門」など迫力のある作品が
公開された西来院をお祝いするかのように、お寺を彩っています。
ブルーボトルコーヒー
近年人気が高まっている「ブルーボトルコーヒー」
そのブルーボトルコーヒーのトラックが境内に停まっています。
ここで飲み物を購入すると西来院の拝観料が100円引きになります。
西来院限定の抹茶ラテがあります🍵
もともと日本にお茶の文化が広まったきっかけは、建仁寺を開いた栄西禅師。
栄西さんが日本にお茶の種を持ち帰ったことで現在の喫茶文化が始まりました。
栄西は喫茶による健康の効果等を説いた「喫茶養生記」という書物も残していますので
名前を聞いたことがある方も多いと思います。
そうした建仁寺と喫茶文化との繋がりから、ブルーボトルコーヒーを境内に取り入れることになったといいます。
アクセス
📍京都市東山区大和大路通四条下る小松町584番地 建仁寺境内
🚌市バス「東山安井」徒歩5分
🚃京阪「祇園四条」徒歩10分
📅拝観期間:2024年3月23日(土)~12月31日(火)※8月はお休み
⏰拝観時間:10:00~17:00
💴拝観料:500円
⭕️御朱印:有(数種類)