アゴ(おとがい)の縦方向の長さを短縮する手術です。
「中抜き」と言って「だるま落とし」のような要領で5~8mm程度、縦方向の長さを短縮します。
中抜きした部分は空白にならないように上下の骨を固定させる必要があります。
担当するのは口腔外科専門医の米田先生です。
中抜きした骨を摘出する場面
単純に上下の骨を固定させる場合の多くは医療用ステンレスワイヤーを使用します。
中抜きした後のおとがい骨(アゴ先の骨)を前後方向にずらして固定する場合はチタンプレートを使用する場合が多いです。
「元々、アゴが後退しているので中抜きと一緒に前方に少し出してEラインがキレイな輪郭にしたい」「元々、アゴが前方に出ていたので中抜きと同時に少し後ろに下げたい」などという場合はチタンプレートを使用します。
シンプルにワイヤーで上下の骨を固定しています。
下顎の骨は前後方向に移動させていません。
おとがい骨(アゴ先の骨)を前方向にずらして固定した場面(下顎の分節骨切り術と併用)
ステンレスワイヤー、チタンプレートともに後日抜去することは殆どしません。
もちろん、6ヶ月以上経過して手術部位の骨が完全に癒合したならばステンレスワイヤーやチタンプレートは不要ですので抜去しても構いません。
しかし、抜去するために再度の全身麻酔をかけてコストと時間を浪費することはお勧めしていません。
殆どのクリニックでは抜去はしていないと思います。
骨切り手術では全身麻酔を行うのですが、口の中を操作する手術ですので経鼻挿管と言って、鼻の穴の中から気管チューブを挿入して肺換気を行います。
もちろん麻酔専門医が担当します。
術後3ヶ月の切開創の状態
白い一本の線状の傷となります。
歯科治療などで口腔内を見られた場合は分かってしまうかもしれません。
今日も米田先生、お疲れ様でした。