先月2月末にやっと病院の面会制限が解除されたので、3月4日に早速面会へと赴く事にした。
勿論今回も次女同行で。
LINEは一向に既読にならず、不安はあった。
せん妄は落ち着いてきたと医師は言ってたが、未だポヤポヤしてるんじゃないか、
私達の顔を見て、どちら様?とか言われたりして、とか…。
当日。
何回乗っても慣れない路線で、乗り換えの度にNAVITIMEと睨めっこしながら、それでもスムーズに到着。
面会票に記入をし、体温を計ってもらい病室へ。
旦那は大部屋の窓際のベッドに居た。
『あ、寝てる、かな??』
『あ』
奴はすぐ私達に気付き身を起こした。
なんだ!普通に元気そう!!
しかし。
形がくっきり浮き彫りにされてガイコツのように痩せた顔が…。
『や、痩せたねえー!!』
『ずっと食べてなかったからね』
『私毎日LINEしてたんだよ』
『え??』
『スマホ、前来た時に届けといたから』
『あ~、なんか気付いたら家の荷物が置いてあったんだよね』
『こないだ面会来た時に持って来てたのよ、でもコロナが流行って面会出来なくなってたから』
『ああ、ICU出てここに来てすぐにコロナに罹ったんだよ』
なぬっ!?
『コロナに!?罹ってたの!?…よくもまぁ…』
あんな死にそうな状態で更にコロナとは…絶句した。
『もう元気なの?』
『うん』
『パンツ履いてる?』
『いや、リハパン(リハビリパンツ)履いてる』
『じゃあパンツの心配はしなくていいね』
『うん、あれ、家の荷物はどこに置いてたかな』
『えっと、どこだどこだ、ここかな?』
床頭台の上にある棚を開ければそこには、見た事のない私物が洗面器の中に入っていた。
『なんだこれ?』
洗面器を裏返してみれば
大久保
とでっかくマジックで記入されていた。
『大久保…誰?WWW』
近くにいた看護師さんに渡した。
『前にこのベッド使ってた人のかな?普通居なくなったら隈なく点検すると思うんだけど…』
ようやく棚の下段から家から持って来た荷物を引っ張り出した。
『はいスマホ、あと下の売店でシェーバーを買ったんだから!ほら!』
『あっ!すげえ!♪』
『ねえ、十二指腸に穴空いてたってさ、痛くなかったの??』
『痛かったよ』
『すぐ看護師さんに言わなかったの!?』
『その日の看護師が仕事しない人で、痛いって言ったんだけど、対応しますねって言ったきり放っておかれたんだよ』
『え???』
そ、それって、そんな事って…。
『朝、精神科病院から電話が来たのよ、意識障害起こしてるって、救急車乗ったのとか覚えてる?』
『覚えてない』
夜中に痛みを訴えた旦那だったが、朝まで放置され、そんでこの有様。
夜中にでもすぐ救急車なり呼んでくれれば敗血症までには至らなかったかもしれないのに…。
次に精神科行ったら文句の一つでも言ってやりたい♨️
とりあえず、
この病院のWiFiを奴のスマホに接続してやり、
『何か必要な物があったりとか、用があったらすぐLINEするんだよ』
『LINELINE、えっと』
『開き方覚えてないんかい!!』
『なんか甘い物が食べたい』
『食べ物かあ…先生に聞かないと分からないかも、、』
『先生っていつも朝6時に来るんだよね』
『朝6時っ!?はや!!あともし聞けたらで良いんだけど、肝臓が今どれくらい悪いのか聞いておいてくれる?』
『うん分かった』
『肝臓がボロボロだったってよ、お酒はもうダメだね』
『…一日早いけど、父さんお誕生日おめでとう』
ここで次女が口を開いた。
そうだ、明日は旦那の誕生日だった!
『はは、ありがとう』
『もう3月だよ、季節変わっちゃったね。あとね、ここ遠くてあんまり来れないんだ』
『うん、分かった。再来週辺りに退院だって』
『再来週!?』
もう退院の話しが…。
まだお腹から管出てますけど…💧
『その管何??』
お腹の管からは、薄ら赤い色の体液が出ていた。
『なんか、濾してるんだって』
『透析とは違うんだね、腹水はあるの?』
『腹水もあるよ』
あるんかい!ガクッ
そこへ二人の看護師さんが溜まった体液を交換しにやって来たので、私達は退出する事にした。
『次に来れるのは退院する時かな~?分かんないけど、頑張ってね』
『うん、ありがとう』
頭はもう全然普通に戻ってたな、良かった…。
夜。
深夜12時を超えたところで、私と次女とはそれぞれ旦那に、
お誕生日おめでとう
のLINEスタンプを送った。