怒涛の6年 -11ページ目

怒涛の6年

旦那のアルコール依存症→精神科外来→離脱せん妄→借金地獄→断酒→スリップ→精神科入院→現在


さて。
私が奴に大量のパンツを持って行ってから。
気付いたらあっという間に1週間が経っていた。

その間私は

ずーっと病院からの連絡を手ぐすね引いて待ち構えていた。

時々だが奴とLINEをしていたが13日に、

『もう1回手術かも』

と言ってきた。

それきり返事は来なくなったのでこちらは痺れを切らして

『LINE見てよね!!』

と送ったところ、

『パンツとヒゲソリ』
『パンツとヒゲソリ』

しか言って来なくなっちまった。



仕方ない、貴重な休みを使って行ってくるか…

家に奴のパンツはもう4枚程しか無かった。
確か8枚持って行ったんだが、毎日風呂入ってるわけでもなし、何故にそこまでパンツを消耗するのか謎だった。

病院に到着し、面会札を貰って病室に行こうとしたら看護師さんから

『もしかしてそっちの部屋に入るつもりですか?』

と声を掛けられたので

『入るつもりです』

と答えると、

『今お部屋はそっちじゃないんですよ』と。

クーッ!!
部屋移動したなら移動したって言って来いよ!
パンツと髭剃りパンツと髭剃りってぇー!♨️

部屋はナースステーションからかなり離れた所にあった。

奴は隅のベッドでグースカ寝ていたが無理矢理起こした。

『パンツ持って来たよ♨️』

『ああ…』

『何?お風呂毎日入ってんの!?』

『毎日じゃないよ』

『じゃあなんで毎日パンツ履き替えてんのよもうっ!』

なにやらもにょもにょ奴は話していたが、相変わらず聞き取れず…。

『とりあえずナースステーション行って髭剃り大丈夫か聞いてくるから』

家に電気シェーバーは無い。
もっぱら普通のカミソリと言うか髭剃りしかないのだ。

『すみません~、ちょっと主人から髭剃りを頼まれてて、預けて大丈夫なんですか?』

『いえ、ちょっとカミソリは預かる事は出来ないんですよ💦』

『前に他の看護師さんが一本だけと言って持って行ってたんですけど…』

『う~ん、ちょっと分からないですけど、でもお風呂の時に剃ったりしてあげてますよ?』

『そうなんですね、なんかLINEでもパンツとヒゲソリ、パンツとヒゲソリしか言って来なくなっちゃったんですよ、ヤバくないですか!?』

『www、とりあえず髭剃りはお預かりが出来ませんので、あの、手首とか切っちゃう人とかいるかもしれないので』

『分かりました、お騒がせしてしまってすみません💦あ、そうだ、主人からLINEでもう1回手術かもって来てたんですけど。今どんな感じなんですか?』

『あ~…それについては、今日主治医がお休みなので私からはお答えする事が出来ないんです…ごめんなさい…』

『そうなんだ💧‬明日は先生来ます?』

『明日はえっと、いますいます!』

『じゃあ何かあったら連絡頂けますか?』

『はいっ、伝えておきますね♡』

『ちょっと私もダブルワーク始めるのであんまり電話出れなくなるかもなんですけど、なんなら娘とかに連絡でもいいので』

『それは…あんまり無理しないでくださいね💦奥様が倒れちゃったら元も子もないですよ💦』

『はい!ありがとうございます!』

そのようなやり取りを看護師さんとして、その後病室に戻ると奴のベッドはもぬけの殻に。

トイレかな?
暫しそこで待っていたが、待てど暮らせど奴は帰って来ない。

(ちょっとそこら辺見てくるか…)

廊下に出てフラフラしていたら、何やら奴の気配が…。

奴の病室から少し離れた部屋の中に、奴と看護師さんがいた。
何かするんで呼び出されたのかな??

と謎に思い見ていたら

髭を剃ってもらっていた!!

『何やってんのー!!』ハッ

『髭剃ってもらってた、ツルツルになった♪』

バカー!!

そうだったよ、愚かだったよ私は、
またしてもこいつは自由な奴だったって事を忘れていた…。

『悪いんだけどイヤフォン直してもらっていい?』

『え~?イヤフォン?』

見るとそこには、ケーブルがぐっちゃぐちゃに絡まったテレビイヤフォンが!!

そっかぁ…片手しか使えないから直せないのか💧‬

イヤフォンを直し、使用済みのパンツをエコバッグに突っ込み、持って来たパンツを棚に入れてやり、

『なるべくパンツ使わないでよ、私マジで忙しくてあんまり来れないんだから』

と言い残しその場を後にした。

明日かあ…明日は丸一日仕事なんだよな…
ま、電話も来るか分かんないし、とにかく待つしかないのか。

この後はそのまま新しい仕事にも突入してしまう。

やっぱり仕事決めるのはちょっと早急だったかな…全然疲れも取れないし、

自分が死んだらどうしよう魂

いやもう

無理だったらすぐに辞めようね!!

こんな事を軽率に考えるはた迷惑な私なのであった。

つづく