やばい、めっちゃよかった!モダンスイマーズ『雨とベンツと国道と私』 | 勝田香子のブログ♪

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ナレーターの勝田香子です!
383gで生まれた自由人の息子(小3)とどうやって稼いでくるのか謎の小劇場役者の夫をナレーターしながら育ててます。
気のむくままつづりますo(^-^)o

公式HP https://www.kyokokatsuta.com/

まずは四の五の言わずに言いたい。

お芝居を観るのが好きでよかった。

お芝居を観て揺さぶられる心を持っている自分でよかった。

そんな悦びがここにありました。


モダンスイマーズ。

とても素敵な劇団で、

私がスタッフとしてお手伝いをしていた劇団とも親交があり、

古山憲太郎さんには客演として出てもらったりしていました。

とはいえ、ある意味真逆の劇団で、

スタッフながら羨ましくもあった。


そう、真逆。

モダンスイマーズといえば、

オシャレでカッコよくて、

これがイケてる小劇場の劇団の形の代表みたいに感じてました。

タレントさんも出たりして、ね。


私が過去に何度か観たモダンスイマーズの観劇での印象は、

人が持つカサカサしたところを見つけて、

なでられて、

痛いよ、痛い痛い、でもわかるんだよ、わかるから痛いんだよ。

という印象でした。

だから面白くて好きだったし、

だからなんとなく足が遠のいた時もあった。


あれから何年経ったんだろう。

もともと個性的で上手な役者さんたちは、

歳を重ねてさらにさらに味が出ていた。

作品を描いた蓬莱竜太さんも、

きっと歳を重ねて、

カサカサしたところを、

ガリガリ…カリカリくらいかな?…

やるんじゃなくて、観る人に委ねた。

そして観る私の受け止め方も変わった。


自分の成長、成長というか、

歳を重ねたことをいい意味で実感することができました。


私は今、“べき”を捨てて、許容するようになっている、

というより自分軸で物事を捉えられるようになったんだなぁ、と。


今回の作品のどの人物にも、少なからず共感できるところがあり、

自分に重ねたり客観的に観たり、

観ている人それぞれが、

それぞれに感じられるようになっています。


クライマックスからラストまでのギアの上げ方が半端なく、すっかりやられてしまいました。

蓬莱竜太さん、やっぱりすごすぎます。


お芝居を志すあなたへ。

頑張ってることに苦しくなったり、

人と比べて自信をなくしたり、

そんな自分じゃダメかもしれないって思っても大丈夫。

その気持ちを知ってるからこそできる芝居があるんだよ。

そんなあなたにしかできないことがある。

人間が人間を演じて人間が観るのだから。


あなたのその経験で、

きっといつか誰かを救うことができるよ。


今日観た舞台で、私はそんなことを思いました。