「お母さん、邪悪な空だよ」
邪悪な空って???
ん?すりガラス越しに見える空の色、
なんだかとてもキレイ。
息子よ、それは美しい夕焼け空なのでは?
息子の名誉のために言うと、
彼はすりガラス越しに見たので、
確かに、ちょっと怖かったのかもしれませんね。
「いつもと違う」
とも言ってました。
そのあと、一緒に外に出て見ました。
彼が気づかなかったら、私も見ることはできなかった。
今度は、「きれいだね」って納得したようです。
一緒に見る夕焼け。
小さな幸せの1ページです。
“いつもと違う”という変化を
人間は本能的にこわがるものなんだなぁ。
息子の反応が純粋なことも、
夕焼け空の美しさを何倍にもしてくれました。
あとで「どうして邪悪な空だと思ったの?」と聞くと、
すりガラス越しに見た夕焼けが
「あそこから見ると超紫色だった」
だそう。
確かにそんな感じだった。
家に戻ってまた説明しようとしてくれましたが、
太陽が沈むのは早いので、
もう同じ角度からは同じようには見られませんでした。
息子が放った【邪悪】という言葉とは
まるで正反対のような、
ピュアな心にも触れることができ、
今日の夕焼け空に、ありがとう。
今夜は満月。
5月の満月はフラワームーンというようですね。
東京は曇り空です。
その代わりに見せてくれた美しい空だったと思うことにしよう。