※閲覧注意。(BLです)


苦手な方はUターンでお願い致します。




松村北斗×京本大我


『この星のHIKARI 1』はこちら♪


前回のお話はこちら♪



大我side



酔った勢いと、好奇心で

「北斗の家に行きたい」って言ったら…


北斗が固まって動かなくなってしまった。




俺がとんでもない発言をしたことで周りは騒いでいるけど…

北斗は何やら考え込んでいる様子。



『…やっぱり不仲の俺から家に行きたいなんて言われたら嫌だよね…』




「やっぱり…嫌、だよね…?

…変なこと言ってごめん…」


なんだか泣きそうになって…

涙を堪えるためにキュっと唇を噛んだ。



北斗の顔を見るのが怖くて下を向いていたら


北「違っ、京本!全然嫌じゃない!!」



自分が思っていた言葉とは違う言葉が返ってきたから驚いて顔を上げた。



「えっ…本当、に…?」


と聞くと…北斗が目を泳がせながら


北「うん、ただ…さすがにその…いきなりふたりっきりっていうのは…さ、あの…ちょっと…ハードルが高いかな…って


だんだんと声が小さくなっていく北斗。



『…そっか…そうだよね…たしかに俺も北斗とふたりっきりっていうのはちょっと気まずいかも…』



やっぱ無理か…

なんて思っていたら


慎「じゃあさ、俺も一緒に行っていい?」


慎太郎が意外な提案をしてくれた。



すると北斗もちょっとホッとしたような表情で俺が家に行くことを承諾してくれた。



慎太郎から「良かったね」と言われて、


『俺のために言ってくれたんだ』と慎太郎の優しさに胸が熱くなった。





タクシーが到着し、メンバーに挨拶をする。



ジ「大我!北斗の家が嫌だったらいつでも俺の家に来ていいよ!」


樹「きょも、北斗に何か嫌なことされたら俺すぐ迎えに行くから連絡して!」


北「ちょっと待って、なんで俺が京本に何か嫌な事をする体なわけ?!」


樹「俺とジェシーからきょもを奪ったからだよ!」


北「お前らと一緒にすんな!」



なんだかよくわからない言い争いに髙地が痺れを切らし、


髙「はい、もう終わり!お前らマジうるせー

慎太郎、北斗、大我のことよろしくね」


慎「うん、わかった。じゃあね」



「おつかれさまぁ〜」


樹とジェシーと髙地に手を振り、

タクシーに乗り込んだ。




タクシーに揺られている間、北斗と慎太郎がなぜか俺を挟んで会話をしている。



『俺を挟まずに座れば良かったのに…』


なんて思いながらチラッと北斗の顔を見ると

思った以上に至近距離で…顔が近くてドキッとする。



俺を通り越して慎太郎と楽しそうに笑う北斗の笑顔が綺麗で、思わず魅入ってしまった。


だけど…

やっぱり俺とは全く視線が合わない。



『近いのに遠いな…』


改めて俺と北斗の距離感を突き付けられたような気がして少し寂しくなった。




『…俺はなにを期待してたんだろう…』




こんなに近い距離で3人で座っているのに…


なんだかひとりぼっちのような気持ちになり

この虚しい感情に向き合うのがめんどくさくなって目を閉じた。






隣から聞こえる慎太郎の可愛い笑い声、北斗のちょっと低くて落ち着く声と、タクシーの揺れが心地よくて眠気に襲われる。



眠気に身を委ねていると…
左手に温もりを感じた。


この温もりが夢なのか、
現実なのか分からなくて…

温もりの正体を確認したかったけど、
その温かさがあまりにも心地良すぎて…


俺はまた深い眠りに落ちてしまった。