※閲覧注意。(BLです)
松村北斗×京本大我
北斗side
いつからだろう…
俺が京本と距離をとるようになったのは…。
昔は男前でカッコよくて、
凄く尊敬する先輩で。
「京もっちゃん」なんて呼んでずっとくっついて回ってた。
手を繋いだり、抱きついたり。
そんな事も全然平気でやれてた。
だけど…男前でカッコ良かった京本が
年齢を重ねるごとにどんどん綺麗になっていって…
元々中性的で綺麗な彼だったけど、
女性よりも女性らしいその見た目に、なんだか手を握ったり抱きついたりするのに抵抗を覚え始めた。
おそらく俺は…
その頃から京本に、、、
恋愛感情を持つようになったんだと思う。
その感情に気付いた俺は、この邪な想いを気付かれたくなくて「馬が合わない」なんて言葉を逃げ道にして、京本と距離をとるようになった。
そのおかげか、最近では『ビジネス不仲』なんて名称までつくコンビになってしまった。
最初の頃は距離をとり始めた俺に対して不満気な顔で何か言いたそうにしていたけれど…
元々あまり喋らない彼は、最近では俺に一切何も言ってこないし
必要以上に干渉してこなくなった。
その時はホッとしていたんだけど、
ただ、一度だけ…
樹から「きょもが、『俺北斗になにかしたかな?』って泣きそうな顔で相談された」と聞かされた。
それを聞いたとき、
俺の事を気にしてくれてるんだって嬉しく思った反面…
あの美しく儚い彼を、俺が傷付けているという事実に酷い罪悪感に包まれた。
馬が合わないって言って自分から離れたくせに、他のメンバーと仲良く笑い合う可愛らしいあなたの笑顔を見て、
また近付きたいと思ってしまう邪な俺。
このままの関係じゃダメだとわかってはいるけどなにも行動を起こせない弱い俺。
だって自分から離れてしまったんだから…。
そんな俺は…
また今日もあなたから距離をとり
本を読んでいるフリをして
俯くあなたのその綺麗な横顔に
見惚れてしまっているんだ。