※閲覧注意。(BLです)
松村北斗×京本大我
北斗side
お店の人が呼んでくれたタクシーが到着し、
3人で乗り込み俺の家へ向かう。
まさか自分の家に京本が来るなんて…
嬉しい気持ちと戸惑いの狭間で内心落ち着かない。
ひとりソワソワしながら悶々と色んなことを考えていたら…右肩に重みを感じ、肩を見ると京本の頭が俺の右肩に乗っていた。
ほんのり香るお酒の匂いと、京本の甘い香りが混ざって心拍数があがる。
『顔近っ…』
ドキドキしながら京本を見ると、可愛い顔で気持ち良さそうに寝ている。
慎「あらっ、きょもまた寝ちゃったね」
「うん、そうみたい」
慎「肩、ツラくなったら代わるから言って」
「うん、わかった」
京本がこんな風に俺に気を許してくれることが最近はなかったから、京本の温もりを身近に感じてちょっと泣きそうになった。
そんな俺の様子に気づいたのか…
慎「なんか前のふたりを見てるみたいだね」
なんて慎太郎が嬉しそうに微笑んだ。
俺の肩を支えにして寝ている京本が愛しくて
慎太郎に気付かれないようにそっと京本の左手に触れた。
『この時間がずっと続けばいいのに…』
なんて思ったけど…
非常にもあっという間に家に着いてしまった
「京本、着いたよ」と声をかけて起こし、運転手さんにお礼を言ってタクシーを降りた。
まだ眠たいのか、フラフラな京本。
慎「きょも大丈夫?」
大「うん、だいじょーぶ」
とか言いながら、段差に躓き転びそうになる京本にヒヤッとしてすかさず京本の腕を掴んでしまった。
大「あっ…北斗ありがとぉ」
「ケガされると困るんで」
心とは裏腹に可愛くない言葉が自分の口から出てしまい、自己嫌悪に陥る。
京本は特に気にしている様子もなく、慎太郎と楽しそうに会話をしている。
そんなふたりを見ながらマンションのエントランスを抜け、エレベーターに乗り込み、自室へと案内する。
「俺の家ここ」
玄関の鍵を開け、部屋の中へ招き入れる。
「散らかってるけどどうぞ」
慎・大「おじゃましまーす」
「とりあえず適当に座って」
慎・大「はーい」
『ふっ、本当に兄弟みたいだな』
意気の合ったふたりに思わず笑ってしまった
慎太郎にピッタリくっついてソファにちょこんと座る京本が可愛い。
そんな京本の姿を見ながら、
自分の家に京本がいることが夢のようで…
我を忘れてついつい見惚れてしまった。