湯内山(501m) | 独り言ちの山暦

独り言ちの山暦

「風の又三郎、又三郎、早く此さ飛んで来!」「この頂で赤道から北極までの大循環の自慢話を聴かせてくれ。」

 

2023.12.20。

久し振りに更新。

ブログの書き方も忘れてしっまた様に思える。

旭川では今月16日から17日にかけて大雪に見舞われた。

積雪は54cmになった。

除雪に大いに張り切ったせいもあって左腰が重怠い。

こんなところにも加齢の重さを感じるものだ。

雪が降って外を喜んで飛び回るのは犬に限ったものでもない。

もう高齢者と呼び称される我々だって同じなのだ。

早速、KAKU先輩、MIYAZAK先輩そして朋輩であるKAWAさんに声掛けをした。

とにかく「山へ行きませんか!」と。それも声を大きくして。

間髪を入れずに「OK」が返ってきた。

この冬の最初の雪山でもあることだし、足慣らしに近くて低い山を。

そして湯内トンネルからのぼる通称「湯内山」を選んだ。

みんなが退屈しているのだ。きっとそうなのだ、と納得した。

朝の最低気温はマイナス7.3度まで下がった。

でも気温の厳しさを感じることはなかった。

待ち合わせ時間に遅れた。端から両先輩に迷惑をお掛けした。

スタートは8時。

だが失敗はそれで済まなかった。

なんとポールを忘れて来てしまった。呆然とした。

両手にポールがないととてもではないが雪を登ることはできない。

なんと!

KIYAZAK先輩がポールを貸し与えてくれた。そしてKAWAさんのポールを一本づづ持ち

もう一本は木の枝で凌いでくれることに。

なんと感謝すれば良いのだろう。涙と鼻水が流れ落ちた。

穏やかな日だった。

薄日が差してくる。雪も軽くラッセルに悩まされることはなかった。

ゆっくりと。先頭を交代しながら。そしてカバノアナタケを探しながら。

両先輩は嗅覚で分かるのだろうか。その指すところにはカバノアナタケが必ずあった。

頂上には新しい標識が設置されていた。

癒される。久しぶりの「山の頂上」だ。

心に溜まった滓が消え去るように清々しい。

山は良いね。誰もがそう呟く。

太陽の光が届いてきた。ビタミンDを浴びよう。

この清冽な空気を思い出した。雪の白さに包まれた。

この優しく柔らかな世界。

北国は良いと思った。

除雪にはちょっぴり苦労すれけど冬は良い季節だ。

その想いを共有し確認するかのように記念写真を撮った。

まだまだ登れるさ。沢山の山に。顎をひいて前を向いた。

前は開けていた。

さあ、どうぞ次の山へおいでください、と雪の精だろうか。声を掛けてくれた。

雪は深い。

スキーは滑らないが、それでも滑走は楽しい。

相も変わらずの元気さだ。MIYAZAKさんが滑る。

KAWAさんは矢張り上手だ。

林道を下る。

途中で予約していたカバノアナタケを採る。

両先輩は鑿、ハンマーを持参してきていた。その周到さには学ぶことが多い。

10時28分にトンネルに到着。

下山後の第一声は「楽しかった」。

皆さんの顔が20歳ほど若返って見えた。

好きなことをワイワイガヤガヤと楽しむことは素晴らしい。

年内にもうひと山やりたいね、と別れた。

総行程距離3.13Km.

所要時間 2時間28分。