【身体操作】
昨今の武道の稽古は、大きな団体は稽古体系というものがあるが、
個人でやっているような小規模な道場は、割と稽古体系というものが無く、
その場その場でテーマを決めて、武術の極意的なものを稽古したり、、
そういったある意味身体操作に特化した道場が、最近増えているような気がする。
突きを強くすることに特化したり、極意的な身体操作から入り、組手などはあまり行わず、和気あいあい、楽しみながら稽古する、、
それはそれで、人気もあってメンバーも多いみたいだし、武道や武術、格闘技への道に誘う(いざなう)一つのとっ掛かりとしては、良いと思う。
それより何より、こんなコロナパンデミックな世界になってもうすぐ2年になろうとしているが、
こんな運動不足でストレスが溜まる世の中においては、
道場や習い事で、軽くでも良いから体を動かすことは、心身にとって、とても良いこと。
なので、否定はしないし、むしろ大いに結構。。
それは良いのだが、SNSを眺めていると、、
とあるワードが気になり、検索。
それは、『仙骨を入れる』。
そもそも、とある空手の先生が発言していたので、
へエ〜、どんなものだろう?、と色々調べてみた。
これ自体は、昔から聞いた言葉ではあったが、実際どうやるのか?については、
ほとんど印象でしか、知らなかった。
色々調べて観てみたが、どうやら骨盤を背骨に対して、若干反らせる形らしい。
ヨガなどでも、同じらしいですね〜。。
もちろん立位や座位の姿勢で、です。
色々なやり方や考え方があるので、否定はしないが、
正直なところ、個人的には、
これはいただけないな、、
という感想(あくまでも感想です)。
そもそも腰には、日常生活で多大なる負荷が掛かっている訳で、、
それを更に反らせてしまうとは。。
正直、腰が心配。
また、意守丹田という言葉があるが、
これで果たして丹田が作れるのか?
という疑問。
反らせては、呼吸が下腹に落ちない。
これが何を意味するか?
呼吸が下腹に落とせないということは、呼吸は自ずと肺呼吸中心となる。
するとどうなるか?
体内を巡る気が上へ上へと、上がって行ってしまうのだ。
気が頭の方ばかりに行くとどうなるか?
食欲減退、短気になる、イライラする、落ち着かない、神経過敏になる、、
などの症状が挙げられる。
これはマズイ。
昔、某有名な師範が、太気拳を修練して強さが格段に向上したが、世界大会を見据えて焦りが生じ、更なる強さを求めて、
太気とは別の武術家の教えを受けた。
一途な性格から、実直に新しい教えを守り、日々鍛錬した結果どうなったか、というと、
まさしく先に挙げたマズイ症状に見舞われた。
しかも原因が分からず、ノイローゼになるくらい2年くらいその症状に苦しんだ。
ところがある日、
ほんの少し姿勢を変えてみたら、今までの症状が嘘のように無くなり、
みるみる気力充実し、元気を取り戻したのである。
これはほんの一例であるが、
姿勢というものは、身体にとって、このように絶大な影響を及ぼす。
身体が影響を受ける、ということは、当然、気や心も大きな影響を受ける。
個人的見解としては、非常にざっくり言えば、
腰、首は反らない、
肩甲骨は後ろに寄せない、
ということ。
これが健康面はもちろん、戦闘態勢としても非常に強く、優れている。
なぜなら、人は元々四足動物であり、、 とまあ、話すと長くなるので、それはまた次回。。
そんな訳で、、
今回は仙骨について語りましたが、
どんな師に就くか、、?
これは自分が思っている以上に重要であり、
自分では良かれと思ってやっていることでも、良かれと思って教えていることでも、
そのやり方によって、結果が大きく分かれてしまう、、
どころか、酷い場合には、健康に害を及ぼすことになるな、と。
もちろん私が100%正しいやり方と言うつもりは無い。
ただ、今までの経験から、そう感じたまで。。
鵜呑みにしなくても良いので、是非とも自身の身体で、試行錯誤してみて欲しい。
参考になれば幸いです!