こんばんは。

 

東京都議会議員(品川区選出)の

森沢きょうこです。

 

2月28日(金)の一般質問、

後半を紹介します。

 

前半はこちら☞一般質問<前半>都民の幸せ/これからの官民連携/観光×文化/男性の家事・育児/ベビーテック

 

 

<子育てを社会全体で>

 

~「実家」に代わる機能を果たす「宿泊型」産後ケアの充実を


「未来の東京戦略ビジョン」には、「出産・子育てを社会全体でサポートする」とありますが、すべての親子が「居場所」や「仲間」につながり、社会全体で支え合うことで、孤独な子育てを減らしていく「子育ての社会化」を進めていかなくてはなりません。これまで当たり前とされてきた子育ての価値観と仕組みの転換が急務であると考えるものです。

まず、産後ケアについて伺います。

子育ての不安や心身の不安定さにより、出産直後の女性の約8割が産後うつ状態あるいは予備軍となり、約5割が虐待の一歩手前であったという調査もあります。その割合を少しでも減らすためにも、体を回復させながら、慣れない子育てをサポートしていく産後ケアは非常に重要です。特に、核家族化などにより、親に頼れない夫婦の多い東京においては、「実家」に代わる機能を担う「宿泊型」の産後ケアの必要性が高いと考えます。

一方で、宿泊型産後ケア施設でお話を伺うと、24時間体制で助産師など専門職を配置し、丁寧なケアを行っていくためには、産後ケア事業のみで運営費をまかなうのは難しいとのことでした。昨年、改正母子保健法が成立し、来年度から、産後ケア施設の創設費について国が支援する方向が示されていますが、質の高い産後ケアサービスを提供するには支援が十分でないと危惧するところです。

今後、質の高い産後ケア事業をより一層広げていくためには、事業者への財政的支援も必要であると考えますが、まずは、区市町村における「産後ケア」について、その手法ごとの効果や課題を把握し、より一層適切な支援を講じるべきです。

Q6.この度、とうきょうパパママ応援事業における産後ケア事業への補助率を引き上げた狙いについて伺います。

答弁概要)
〇産後ケア事業は、周囲からの支援が十分に得られない妊産婦が少なくない近年において、身体的回復を促進するとともに、産後うつ等を予防するため、重要な取組
〇都は現在、産後ケア事業を行う区市町村に対し、運営費や実施場所の改修費を独自に支援し、33自治体が実施
〇来年度は、より多くの区市町村に積極的に取り組んでいただくため、「とうきょうママパパ応援事業」により、専門職による妊婦への面接等とあわせて産後ケア事業を行う際の補助率を10分の10に拡充


~児童虐待の未然防止のため、在宅子育て支援の「アウトリーチ」施策の充実を

地域での子育て支援を充実させることは、虐待へと向かってしまう、その可能性の芽を一つでも多く摘み取ることにも繋がります。

兵庫県明石市で導入が予定されている「おむつ宅配」は、おむつを無料で届けることで、母子の健康状態や虐待の有無を把握し、適切な支援に繋げる取組とのことです。支援が必要な人をただ待つのではなく、積極的に働きかけていく「アウトリーチ」型の取組が都においても広がることを期待するものです。

Q7. 都は、現在行っている在宅子育て支援における「アウトリーチ」型の施策について、その成果を捉え示すとともに、「アウトリーチ」型の施策に取り組む区市町村をさらに増やしていくべきと考えますが、見解を伺います。

答弁概要)
〇都は、育児支援ヘルパーや傾聴ボランティアの派遣など、区市町村が地域の実情に応じて実施するアウトリーチ施策を包括補助等により支援
〇また、3歳未満の子供を在宅で育てる家庭を対象に、区市町村を通じて家事支援サービスの利用を支援するとともに、今年度からは、食の支援を必要とする家庭等に食事の調理を行うヘルパーを派遣する取組を開始
〇来年度は、未就園、不就学等の子供のいる家庭を訪問し状況確認を行う区市町村に対し、必要な経費の助成を行うと共に、効果的な取組事例を紹介
 


<DV被害など困難を抱える女性の支援>

 

~周知啓発や運営改善などにより婦人保護施設のさらなる活用を


次に、困難を抱える女性の支援について伺います。

都内のDV相談件数は、年々増加傾向にあるにもかかわらず、婦人保護施設の入所数は低迷しています。心身にダメージを負った女性に対して、中長期的に寄り添った支援を行う婦人保護施設には、非常に重要な役割があります。

しかし、「携帯を預けなければならないなどのルールにより、社会から断絶されてしまう」といったイメージなどから、施設入所に抵抗感を持つ女性も多く、正しい理解を促し、より多くの方に支援が届くよう取り組むべきです。 

昨年、厚生労働省が示した「婦人保護事業の運用面における見直し方針」では、「一時保護委託の積極的活用」や「民間シェルター等の一時保護委託先からの婦人保護施設への直接入所措置」など運営面の改善も図るべきとの指摘もあるところです。

Q8.周知啓発や運営改善などにより、婦人保護施設がより活用されるよう取り組むべきだと考えますが、今後の方向性について見解を伺います。

答弁概要)
○都は、婦人保護施設の入所者の安全・安心に配慮しながら、ウェブサイトで施設の紹介や区市の婦人相談員等の施設視察を実施
○婦人保護施設の入所にあたっては、センターの一時保護所において、医師や心理職などの専門職が状況を丁寧に把握したうえで施設へ入所措置
○国は「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」において、婦人保護事業の見直しについて検討しており、都は、国の動向を注視しつつ、引き続き、婦人保護施設を適切に活用


~行政を補完する役割を果たしている民間シェルターへの支援に強化を

困難を抱える女性の避難先として、民間シェルターの存在も重要です。様々な当事者ニーズに寄り添った伴走型の支援が行われ、行政の手が届きにくい領域において、セーフティーネットの役割を果たしています。

一方で、財政的にも人材確保の面でも厳しい状況にある団体が多いのが現状であり、活動を休止する団体も出ています。来年度、国からの支援が検討されていますが、物価や家賃の高い東京においては、活動を持続させていくための恒常的な財政支援が必要であると考えます。

Q9.行政を補完する役割を果たしている民間シェルターへの支援をさらに強化していくべきと考えますが、都の見解を伺います。

答弁概要)
〇配偶者暴力被害者に対しては、きめ細かい支援が必要であるため、行政だけでなく、シェルター運営や同行支援等に取り組む民間団体の活動が重要
〇都は、シェルターの安全対策や同行支援、講演会など民間団体の自主的な活動に対して経費の一部を助成
来年度は、民間シェルター等の先進的な取組に対して、国の交付金を活用し、支援を実施

 

 

<都営住宅への同姓パートナー入居>

 

~他自治体で取り組みが進む中、具体的な検討を

最後に、誰もが自分らしく生きていける社会、真のダイバーシティの実現に向けた取組について伺います。日本の「幸福学」の第一人者といわれる前野隆司氏によると、幸せを構成する4つの因子の一つに「ありのまま」「自分らしさ」を挙げています。

一昨年制定された「人権尊重に関する条例」では、性自認や性的指向による差別的取り扱いが禁止され、まさに「ありのまま」の自分を受け入れ、大切にできる社会を目指すという方向性が示されたものと考えます。その後、茨城県や大阪府では公営住宅に入居可能なパートナーシップ宣誓制度がスタートする中、都においては、更に実効性ある施策を求める声もあがっています。

昨年末に策定された「東京都性自認及び性的指向に関する基本計画」には、住まいに関する困りごとを抱えるLGBT等性的マイノリティの方々が一定数存在することが示されています。都内の自治体でもパートナーシップ制度の導入が広がりを見せており、都営住宅における同性パートナーの入居についても、具体的な検討を進めていくべきであると考えます。

Q10.基本計画では、都営住宅の同姓パートナー入居について「人権を取りまく社会の動向等を踏まえ、管理制度等における取扱いについて、検討」とありますが、今後どのような検討をすすめていくのか、見解を伺います。

答弁概要)
〇都営住宅では、使用者の資格の一つとして、条例で、現に同居し、または同居しようとする親族があることと規定しており、親族関係については住民票により確認
〇いわゆる内縁関係の方も、住民表上で確認できれば、同居家族として都営住宅への入居は可能であるが、同性パートナーについては、入居資格が確認できない
今後、「東京都性自認及び性的指向に関する基本計画」も踏まえ、他の自治体における動向や課題等を調査し、検討

最後に一言申し上げます。

日頃より、多様な課題の現場で奔走する中、議会との政策議論を重ねてくださる都庁職員の皆様に心より敬意を表します。

と同時に、私たち自身も、研鑽・努力を重ね、都民の幸せを追求するパートナーとして、引き続き、前向きな提案を重ねていくことをお誓い申し上げ、質問を終わります。

 

宝石赤録画映像宝石赤

https://www.gikai.metro.tokyo.jp/live/

本会議など録画映像令和2年第1回定例会2月28日(金曜日)本会議 一般質問など5:46:15から

 

 

この質疑に至るまで、

担当職員のみなさまとの意見交換、 

議論がありました。

 

前向きにお答えいただけたものも

なかなか難しいものもありましたが

引き続き、都度都度必要性を訴えて

都庁職員のみなさまと

方向性を逸にしながら、

少しでも前に進めていけたらと思います。

 

そしていつもながら、

ほんとうにおくざわ高広都議、

斉藤れいな都議の

知識と思考の深さと

粘り強い姿勢に学んでいます。

 

回を重ねるごとに

3人で一緒にチームを

組んでいることの有難さを感じます!

 

 

*公式ホームページ*

http://kyokomorisawa.jp

流れ星「無所属 東京みらい」公式ホームページ下矢印

https://tokyo-mirai.net/

 

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キラキラ誰もが産まれて良かったと思える世界一輝く都市へキラキラ

東京みらいビジョン2020

 

東京都議会議員(品川区選出) 森沢きょうこ

 

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