こんばんは。
 
東京都議会議員(品川区選出)のもりさわ恭子です。
 
NPO法人フローレンスさんが展開する
(私も、下の子がまだ0歳で働き始めの時に、フローレンスさんの訪問型・共済型病児保育の仕組みに加入しもしもの時の安心を得、お世話になりました)
 
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メディアでも多くの発信をされ、政府の委員なども務められ
とてもお忙しい、代表の駒崎弘樹さんから
日本初障害児専門の保育園をつくった背景、
今の制度の課題点などをお伺いしました。
 
障がい児の母親の95%は安定した就労ができていない。
働きたいと思っても、障害が理由に保育園に預けられないことが多く、常に付き添わないといけないため、働くことができない障がい児の母親が潜在的に存在する。
 
↑私も直接、障がい児をもつお母さんからこのような訴えをいただいたことがあります。
 
医療的ケアが必要な子どもは増加傾向にあり、
平成17年からの10年間で2倍近く増加し、1万7000人いる。
これは、医療技術が向上したことで、出生時に疾患や障害があって、昔は命を落としていた赤ちゃんを救うことができるようになったからだということです。
(※医療的ケア児については駒崎さんのブログご参照)
 
・現在の社会は、「障がい児の親(特に母親...)は働くべきではない」(←ショック)という前提の上に成り立っていて、
障がい児を長時間預かり、
保護者の就労を可能にすることを目的とした機関はない…
 
 
障害児保育園ヘレンは、正確にいうと「保育園」ではなく、
居宅訪問型保育事業」と「児童発達支援事業」を
組み合わせ実現。
※児童発達支援事業: 未就学の障がい児に対して適切かつ効果的な指導・訓練を行う障がい児通所支援のひとつ。
 
これまでにありえない形態なので、
都や区など行政と戦いにたたかって(今でも戦っているということ)、何とか実現しているけれど、事業としては赤字だそうです。
 
そもそも通常の保育園に通えないのか??
 
通常の保育園に通い、他の子どもたちと交流する方が刺激があって良い場合もある。
ただ、障がい児の介助のために配置されるいわゆる、加配保育士はあくまでも保育士。
医療的ケア児が通うには、看護師の配置が必要だけれども、
そこを補助する制度はないので、
事業者には、看護師さんを雇う金銭的インセンティブがない、
ということで、医療ケア児を受け入れることは難しいそうです。
 
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事務局の石川さんからは、運営にあたっては、
看護師さんの採用が難しい
看護師さんが確保できないために、待ってもらっている
お子さんもいる、というお話がありました。
 
医療的ケア児をお世話をするというリスクの高さ、
病院よりもお給料が高くない、働き方の面などが
ネックになるということ。
 
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いろいろとお話を伺う中で、
東京都でも、ちょっとした仕組みを変えるだけで、
ずいぶんと事業者ができることが変わってきそう、
障がい児を預かる体制を整えやすくなる印象を受けました。
 
ただ、これが行政にとってどれだけハードルが高いかがまだわからないのですが。駒崎さんが3年前から訴えて未だ変わっていないそうなので。。。
 
現在、ダウン症の息子さんを育てている龍円さんからは、
 
子どもにたまたま障害があっただけで、
なんで、母親が働いちゃいけないのか、働けなくなるのか、
 
こんな社会をかえなくてはいけない!!
 
という当事者ならでは怒りにも近い、
強い想いが伝わってきました。
 
もちろん、私も同感です。
 
そして、一緒に話を聞いていると、
当事者視点からの質問、意見がとても勉強になりましたひらめき電球
 
(政治の場に、当事者、そして当事者について限りなく近く理解できる存在がいるって本当に重要だなと感じています。)
 
余談ですが、先日龍円さんがブログで紹介されていた
「障がい」ではなく、「スペシャルニーズ」。
さらに、それは特別なニーズでもなくて、
just human needs(ただ人間としてのニーズ)であるという
考え方がとても印象的でした。
 
女性が働き続けるという側面からも、
真のダイバーシティ&インクルージョン(多様性と参画)の東京の実現という視点からも、
 
間違いなく政治が取り組む必要がある今回お聞きした課題。
 
引き続き注目し、微力ながら子どもに
障がいがあるかないかに関わらず、
働き続けられる社会の実現に向けて
微力ながら貢献していきたいと思いますビックリマーク