詰将棋について考える | 虚海の千年の学び

虚海の千年の学び

私こと虚海の将棋の勉強を中心に、お仕事のこと、競馬やゲームなどの趣味のこと、ファイターズのことなどを書いていきたいと思います。

こんばんは。虚海と申します。今日は火曜日なんですが、ちょっと書いてみたいことがあって筆を執りました。もちろん筆ではなくキーボードなんですが、それはまあいいでしょう(笑)。

 

先日、詰将棋の効果について、フォロワーさんとお話する機会がありました。それで、詰将棋ってどんな効果があるのか、自分なりに考えてみたくなったんですね。その方にも動画作りますって約束してしまいましたし、要はそのための台本です(笑)。まあ、連れにしゃべってもらいますから、私はあくまでも出演はしない方針なんですけどね。

 

さて、詰将棋の効果なんですが、いくつか考えられると思っています。

 

1.実戦で詰ませることができる…ようにはならない

イメージとして、これが最大の効果だと考える方も多いんじゃないかと思います。でも、個人的には、「そうかなあ…?」というのが正直な感想です。だって、詰将棋に出てくるような手筋なんてほぼ実戦じゃ出ないじゃないですか。だいたいの詰将棋って捨て駒が出てきますけど、実戦で鮮やかに捨て駒を決めて詰ませるなんてそんなにないですよね。むしろ、一度清算して泥臭く詰ませるとか、そういうほうが多いと思います。もちろん「3手詰ハンドブック」とかにはよく出る詰め手筋も数多く出てくるので、それを身に付けることは可能でしょう。ですが、一般的な詰将棋はルール的な制約もありますし、(これは後述)、なにより「5手詰ハンドブック」とかの問題が実戦で出てくるとは思えないです。もっと長い手筋の詰将棋は言うまでも無いでしょう。

 

2.読みの訓練になる

むしろ、この効果のほうが大きいんじゃないでしょうか。数手先まで頭の中だけで考えることが必要になるので、脳内将棋盤を鍛えることにもなりますし、数手先を読むことに慣れることができるでしょう。読む力は対局全般で必要な力ですので、これを鍛えることができるのは大変大きな効果だと思います。詰将棋を「筋トレ」になぞらえる方もいらっしゃいますが、私もそう感じています。基礎体力を鍛え上げるイメージでしょうか。

 

3.本によっては、実戦の練習になる

詰将棋本は大きく分けて2つに分かれると思っていて、一つはそれこそハンドブックシリーズみたいな普通の詰将棋、もう一つはいわゆる実戦詰将棋と呼ばれるものです。前者は詰将棋特有の手筋や捨て駒など実戦ではまず出ないことが多いので実際に詰ませるのにはあまり役に立たず、また詰将棋特有のルール(持ち駒をすべて使い切らなければならないとか)があるので、実戦では良く出るのに詰将棋では表現できない手筋も多いです(一間龍とか)から、上と重複しますがそれほど詰ませる力の訓練にはならないです。それに対して、実戦詰将棋には上記の持ち駒ルールなどはありませんし、鮮やかな捨て駒とかよりも実際に出そうな形にこだわった問題を出題してくれる傾向が強いジャンルになります。実戦詰将棋の本は反復すれば実際に詰ませるトレーニングになるのではないかと思います。詰めチャレをご存じの方も多いかと思いますが、あれって実際に詰ませるトレーニングになりますよね。あれに近い効果が期待できるかなと思うんですね。

 

もっとも詰めチャレは、とても30秒ではできるわけない問題もあるし、レートにこだわったらストレスで死にます。あくまで練習というイメージを忘れずに取り組めば、大いに詰ませる力が付くでしょう。ただ、繰り返しになりますが、レートが本当にクソで、この数字があるおかげで、問題を間違えてしまってレートが下がることが本当にストレスになるんですよね。ぶっちゃけ、詰めチャレ3段とかでも実際に3段なわけではないし、ただクエストというゲーム内で勝手にほざいてるだけの話なので、まったくムキになる必要は無いんですけどね。

 

まとめると、詰将棋は詰みの練習というより、読みの基礎訓練、ひいては将棋の基礎体力をつける筋トレのようなものである、というのが私の詰将棋に対する考え方です。詰ませる技術は、実戦詰将棋や詰めチャレなどで、あるいは対局の振り返りを積み重ねることで鍛えていく形になるのかなと思います。